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2010年11月26日 (金)

今日の音楽 11月26日 修道院の庭にて

イギリスの作曲家ケテルビーは1959年11月26日に亡くなっています。ケテルビーは、「ペルシアの市場にて」に代表されるサロン音楽風な描写音楽の作曲家として知られています。11歳の時に作曲したピアノソナタがエルガーに称賛され、ホルストを抑えて奨学金を得て音楽学校に入るという天才的作曲家でした。音楽学校でも抜群の成績で、16歳で有名な教会のオルガニストに就任。その後劇場の音楽監督に就き、オペレッタやバレエを作曲しました。30歳を過ぎて、本格的な管弦楽曲を次々と発表しましたが全くうけず。がっかりしましたが、レコード会社の重役、音楽出版社の編集長、指揮者などで多忙な日々を過ごしました。

ある時、放送時間の穴埋めのために作曲した「修道院の庭にて」が大当たりし、それ以降、小品の作曲家の道を歩む事になりました。特に当時ピークだったサイレント映画の伴奏音楽としてぴったりだったため、逆に映画がトーキーになると、彼の作品の需要は減り、晩年はイギリスの避暑地ワイト島へ隠遁しそこで生涯を終えています。

ケテルビーの音楽がうけた理由は、わかり易いストーリー、わかり易い音楽、鮮やかな管弦楽法、と言われています。確かに「ペルシアの市場にて」を聴いた人は殆ど皆が同じような光景を思い浮かべるでしょうね。逆に言えば、それが彼の音楽の限界。聴く人それぞれの想像性を掻き立てられないという事が、(例えばボロディンの「中央アジアの草原にて」のような描写的音楽に比べればわかると思いますが)マイナーな描写音楽の作曲家としての域を脱せなかった原因かもしれません。

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