今日の音楽 11月16日 白鳥を焼く男
何とも物騒な曲名ですが、ヒンデミット作曲のヴィオラ協奏曲です。
第3楽章がドイツ民謡の「あなたは白鳥を焼く男ではありませんね」による変奏曲、というタイトルであるためこの曲名で呼ばれています。第1楽章が山と深い峡谷の間で、第2楽章がいざ、葉を落とせ、小さな菩提樹です。
1895年11月16日はヒンデミットの誕生日。
ヒンデミットといえば、不協和音の先駆者(笑)。ナチスの時代も、保守的な音楽を作らなかったという事で、退廃音楽の作曲者の烙印を押され弾圧されたそうです。代表作の画家マチスなんか、不協和音が出てきますが聞いていて心が逆撫でされるような音楽では無いですよね。
ヒンデミットといえば、あらゆる楽器のためにソロ音楽を書いた立派な方です。元コントラバス奏者しか作っていないコントラバスソナタだって書いてます。チューバソナタ、イングリッシュホルンソナタ、アルト・サクソフォーンソナタなんていうのもあります。
元々ヴィオラは(ヴィオラ奏者がいっぱいいるので薀蓄を書くと語るに落ちるかもしれませんが)楽器の特性上、音量がイマイチなので(コントラバスも同じ=弦のテンションが低いのが原因のひとつ)、ヴィオラ奏者だったヒンデミットは工夫をしています。その工夫というのが、合奏から大きな音が出せるヴァイオリンを省き、同じヴィオラも省いた事。つまり弦楽器はチェロとコンバスだけ。しかも、もっとでかい音が出せる、オーボエ、ファゴット、トランペット、トロンボーンは1本ずつという小編成にしています。チェロも4本、コンバス3本という指定がされています。
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