今日はこの音楽で 10月10日 歌劇「ナブッコ」序曲
1813年10月10日は、イタリアの作曲家ヴェルディの誕生日です。
音楽史上、最も成功したオペラ作曲家は、ワーグナーとヴェルディでしょう。ワーグナーなどは、自分のオペラ専用の歌劇場まで作ってもらったり大変な栄華を極めていますが、それはバイエルン国王ルートヴィヒ二世というパトロンを得た事が大きな要因となっています。
それに比べると、ヴェルディは純粋に作品によって大成功を収めたという部分では、史上ナンバーワンのオペラ作曲家と言っても過言ではないでしょう。
しかも、当時成功を収めても忘れ去れらた作曲家も数多い中、ヴェルディの作品は今でも多くの人に愛され、世界中のあちこちで上演され続けています。
ヴェルディの作品は、その少し後のヴェリズモ・オペラと比較すると、それ以前の作曲家同様歴史や名作を元にした作品が多いのが特徴です。
歴史を元にした作品では「ナブッコ」、「十字軍のロンバルディア人」「アッティラ」「アイーダ」など。名作を元にした作品では、シェイクスピアの「オテロ」「マクベス」「ファルスタッフ」、デュマ=フィスの「椿姫」、ユゴーの「エルナーニ」「リゴレット」などです。
その中で歌劇「ナブッコ」の序曲を取り上げました。ナブッコ(別名ネブカドネザル)は、古代バビロニアの王の名前。特に、バビロン捕囚で捕らえられバビロニアに幽閉されたユダヤ人が故郷を思って歌う「行け、我が思いよ、金色の翼に乗って」は、オーストリアに支配されていたイタリアに重ねあわせられ、今でもイタリアの第二の国歌として位置づけられています。
序曲は、中間部にこの「行け、我が思いよ、金色の翼に乗って」のメロディがそのまま使われています。
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