今日の音楽 9月25日 バレエ「黄金時代」
1906年9月25日は、20世紀の偉大な作曲家ショスタコーヴィチの誕生日です。
ショスタコーヴィチは、ソヴェト共産党との関係に翻弄され、多分作品の多くは本当にショスタコーヴィチが表現したかった事の半分ぐらいしか書けなかったのでは無いかと思うと、非常に残念ではあります。
本来、ジャズやポピュラー音楽に非常に興味を持っていたのですが、民族主義、社会主義リアリズムを強要され、時代的には少々古臭い作風での作曲をせざるを得なかったのは20世紀を代表する作曲家という観点で見ればもったいなかった気がします。それでもショスタコーヴィチの音楽と考えると、新ウィーン楽派のような十二音技法へ完全に走らずにロマン派的・国民楽派的な雰囲気を残した作品という親しみ易さも、愛される原因かもしれませんね。
1929年から1930年にかけて作曲されたバレエ音楽「黄金時代」は、内容があまりにプロパガンダ的ではあるけれど、音楽だけ聴いていれば、活発で楽しめる作品です。
内容は、とあり西側の資本主義国で開催されている工業博覧会「黄金時代」に、ソ連のサッカークラブが招待され、彼らは労働者たちに人気を博したが、ファシストたちは彼らに対して陰謀をめぐらした。ミュージックホールでの馬鹿げた踊りや、スタジアムにおける各競技の光景などを織り込ませながら、黒人のボクサーや地区の共産党員をはじめとする労働者たちとソ連のサッカークラブとの友情を描いたもの。最後にはファシストたちの陰謀が西側の共産党員に暴かれ、喜ばしい労働の踊りで終わる。というものです。
バレエ全体は上演される事は少ないですが、序奏、アダージョ、ポルカ、踊りの4曲からなる組曲は演奏の機会が多い曲です。
ハイティンク指揮ロンドンフィルで、ポルカです。
« 今日の音楽 9月24日 ハイケンスのセレナード | トップページ | 今日の音楽 9月26日 中国の不思議な役人 »
« 今日の音楽 9月24日 ハイケンスのセレナード | トップページ | 今日の音楽 9月26日 中国の不思議な役人 »
コメント