パイオニア交響楽団第21回定期演奏会のご案内・1
10月9日(土)大田区民ホールアプリコで、パイオニア交響楽団第21回定期演奏会が行われます。演奏会まで1ヶ月を切って、練習も佳境に入って来ました。ここでいつものように、演奏会の曲についてのご案内シリーズを始めます
今回のプログラムは、2人のオーストリア出身の作曲家の作品を取り上げます。前半はモーツァルト。歌劇「フィガロの結婚」序曲と、交響曲第38番「プラハ」。後半は、マーラーの交響曲第1番です。今年はマーラーの生誕150年、来年は没後100年という事で、マーラーの曲を取り上げる演奏会が数多く開催されていますし、最近ではアマチュアオーケストラでもマーラーの曲をごく普通に演奏するようになって来ているので珍しくも無いですが・・・
モーツァルトもマーラーもオーストリア出身ですが、面白い事にモーツァルトはザルツブルグ生まれ。ザルツブルグは現在はオーストリアに属するのですがモーツァルトが活躍した当時はハプスブルグ家のオーストリアでは無くて、神聖ローマ帝国に属していたので、正確にはオーストリア生まれとは言えません。逆に、マーラーは現在はチェコに属するカリシュト村で生まれましたが当時はオーストリア領。まあ、どうでも良い事ですが。
前半の「フィガロの結婚」と「プラハ」ですが、実は密接な関係がある曲です。
「フィガロの結婚」は、映画「アマデウス」でも時の皇帝ヨーゼフ二世が、あまりに長い為途中で欠伸をしている場面がありましたが、初演したウィーンでは、貴族を風刺した内容と、3時間弱という長さなどから人気を得る事ができませんでした。ところが、当時オーストリア領だったボヘミアのプラハでは大人気。それに感激したモーツァルトはプラハの歌劇場に招待された折りに持って行って(プラハの人たちへのお礼のために作曲したという説もある)初演したのが、この第38番の交響曲「プラハ」というわけです。
オーストリアゆかりの両作曲家ですが、2人の音楽は正反対。まあ古典派と後期ロマン派という大きな違いは別にしても、生活とか人生を全く感じさせないモーツァルトの音楽に比べると、人生そのものに関わりを強く持つ音楽という事が言えるでしょうね。
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