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2010年8月31日 (火)

今日の音楽 8月31日 時の踊り

1834年8月31日はイタリアのオペラ作曲家ポンキエルリの誕生日です。
ポンキエルリと言っても、そんな作曲家は知らないという人が多いでしょうし、知っていても、ディズニー映画「ファンタジア」でカバやワニが踊っていた「時の踊り」ぐらいしか知らない人が殆どでしょうね。

その「時の踊り」が出てくるオペラが、彼の代表作であり唯一今日でも演奏される「ジョコンダ」です。ポンキエルリはプッチーニやマスカーニの作曲の先生でもあり、当時は大規模なオペラ作曲家として人気があったようですが、今では殆ど忘れ去られた存在です。「ジョコンダ」の中の「自殺」「空と海」などのアリアは劇的ではありますが、プッチーニのようにメロディックでは無いし、そのあたりが今では忘れ去られた一因かもしれません。

という事で、やっぱり「時の踊り」ですかねぇ。ファンタジアで有名になったこの曲ですが、歌詞がつけられて「レモンのキッス」としてナンシー・シナトラが歌ってヒットしました。日本でも、ザ・ピーナッツやゴールデン・ハーフ、最近では小柳ゆきが「Lovin' You」というタイトルでリミックスしています。

ヴェローナ歌劇場での演奏です。

2010年8月30日 (月)

今日の音楽 8月30日 少年時代

1948年8月30日は、井上陽水の誕生日です。

まだ夏休み中だし、暑さは続いているので、夏を思う・・には早いけど、やっぱり少年時代。発売当初はオリコン20位程度までしか上がらなかったのですが発売1年後1991年にソニーハンディカムのCMで採用されてブレイク。4位まで上昇し、ロングセラーになった曲です。

2010年8月29日 (日)

今日の音楽 8月29日 As Time Goes By

私の最も好きな女優、イングリッド・バーグマンは1915年8月29日に生まれ、1982年8月29日にこの世を去っています。ハリウッドで最も知的な美人女優と言われ、当時当たり前だった美容整形を拒否していたバーグマンはスウェーデン生まれ、スウェーデン語、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語に堪能、世に出た時は既に一児の母・・・という女優でした。27歳の時に出演した「カサブランカ」で一躍トップスターになり、29歳の時の「「ガス燈」でアカデミー主演女優賞を獲得しましたが、イタリアのロベルト・ロッセリーニ監督の作品を見て感動し、ロッセリーニの元に押しかけ、その不倫のためにハリウッドから追放され最も大切な30代~40代前半を空白の時代にしてしまった事でも有名です。

代表作は、何と行っても「ボギー(ハンフリー・ボガード)」との共演による「カサブランカ」。その中で歌われた「時の過ぎ行くままに」(As Time Goes By)は元々はブロードウェイ・ミュージカルの為に作曲されたもので、この映画のためのものではありませんでした。が、今では「カサブランカ」の曲として定着していますね。勿論、沢田研二が歌った「時の過ぎ行くままに」はこの「カサブランカ」を背景にして作詞された(作詞は阿久悠さん)曲です。

2010年8月28日 (土)

今日の音楽 8月28日 晴れた日の朝のように 

「カロ・ミオ・ベン」の作曲家トンマーゾ・ジョルダーニといつも混同してしまうウンベルト・ジョルダーノは1867年8月28日に南イタリアで誕生しています。ローマでは成功せず、ミラノに移ってマスカーニと出会いオペラの「アンドレア・シェニエ」で成功をおさめ、その後ヴェリズモオペラの「フェードラ」でも成功しましたが、その後20世紀に入ってからはこれといった成功作を世に出す事ができず1948年に没しています。

代表作の「アンドレア・シェニエ」は、フランス革命期の実在の詩人「アンドレア・シェニエ」を主人公としたオペラです。ロベスピエールが恐怖政治を行っていた頃の話で、ロベスピエール派であり、アンドレア・シェニエの恋敵であるジェラールに陥れられ逮捕されたアンドレアが、最期に他の囚人の身代わりとなった恋人マッダレーナと2人で断頭台の露と消えるという話です。

終幕の第4幕で、刑務所に会いに来た恋人の前で歌うアリア「五月の晴れた日のように」をはじめ、ガラ・コンサートなどで取り上げられるアリアが多数あります。

2010年8月27日 (金)

今日の音楽 8月27日 エル・サロン・メヒコ

好きな作曲家は?と聞かれると、最近は素直に答えられなくなっちゃっています。というのも、歳とってから好きになったモーツァルト・・作曲家個人としては好きじゃないけど、彼の作った音楽は好き・・・だから。しかも、続けて同じ作曲家の作品を聞きとおすのが結構しんどくなってきているのもあるしね。

そんな中で、アメリカの作曲家コープランドの作品は殆どがお気に入りですが、コープランド自身をあまり知らないので好きな作曲家、と言えるかどうかわかりません。ただ、「ビリー・ザ・キッド」、「ロデオ」とか「アパラチアの春」なんて、もう心がウキウキしちゃいます。

そのコープランドの純粋な管弦楽作品(上の3曲はバレエ音楽)に「エル・サロン・メヒコ」という曲があります。これが初演されたのが1937年8月27日。エル・サロン・メヒコはメキシコシティにある有名なダンスホールの名前でメキシコ風のメロディに彩られた10分程度の曲です。

2010年8月26日 (木)

今日の音楽 8月26日 タリスの主題による幻想曲

1958年8月26日は、近代イギリスを代表する作曲家、ヴォーン=ウィリアムズの命日です。ヴォーン=ウィリアムズは同世代のホルストに比べると日本では知名度が低いのですが、ヨーロッパではかなり高い評価を得ているそうです。また、「グリーンスリーヴズの主題による幻想曲」、イギリス民謡組曲のようにイギリスの音楽を使った曲も多く、イギリス民謡の収集にも力を注いだそうです。

交響曲も9曲書いていますが、今日は出世作のタリスの主題による幻想曲という弦楽合奏曲をお勧めします。1910年9月6日に初演されたこの曲は、普通の弦楽合奏曲とは編成が異なっています。編成は3つの弦楽合奏群に分けられています。第1アンサンブルはごく普通の弦楽合奏、第1アンサンブルから離れた空間に置かれるのが望ましいと書かれている第2アンサンブルは1パートにつき譜面台1本=要するに1パート2名の奏者、第3アンサンブルは弦楽四重奏という編成で、オルガンのような響きを演出しているそうです。タリスは16世紀イギリスの作曲家でカンタベリー大主教に捧げられた9つの詩篇の1曲が、この曲の主題として使われています。幻想的ながら心地よい響きのする曲です。

アンドリュー・デイヴィス指揮BBC交響楽団で、後半部分です。

2010年8月25日 (水)

今日の音楽 8月25日 ムーン・リヴァー

1984年8月25日はアメリカの作家、トルーマン・カポーティの命日です。
カポーティの代表作といえば、ノンフィクション・ノベルの「冷血」や、「遠い声遠い部屋」ですが、最も有名な作品は映画化された「ティファニーで朝食を」ですね。まだまだ、オープンハートどころかティファニー自体が日本ではそれ程知られていなかった為、ティファニーとは飲食店だと思った人が多かったそうですが(私もです)、この映画のおかげでティファニーは更に飛躍したわけです。

大学の教養課程でとっていた文学の先生の専攻が近代アメリカ文学で、それまでヨーロッパの文学しか読んでいなかった自分にとっては、全く未知の世界でした。そこで、このカポーティとか"THE CATCHER IN THE RYE"のサリンジャー、"SEIZE THE DAY""DANGLING MAN"のソール・ベロー、"ANOTHER COUNTRY"のボールドウィン、"RUBBIT RUN"のアップダイク、マラマッド(作品忘れた)なんかを読み漁りました。カポーティは「遠い声 遠い部屋」は読みました・・・・ま、関係ないですけど。

ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」のテーマ曲が、ヘンリー・マンシーニ作曲の「ムーン・リヴァー」でした。日本では最も有名な映画テーマ曲のひとつでしょうね。

2010年8月24日 (火)

今日の音楽 8月24日 「詩人と農夫」序曲

1864年8月24日はスッペの「詩人と農夫」序曲が初演された日です。

ところで、この「詩人と農夫」の序曲は、昔からオペレッタ(喜歌劇)の序曲とされて来ましたが、実のところは、中身の「オペレッタ」自体が残っていない、楽譜も序曲とワルツしか現存していない。ストーリーも謎、本当にそういうオペレッタが存在していたのかも不明。。。実は劇音楽だ。。。など、色々な説があって、この序曲が本来何だったのか今のところ明確になっていないようです。多分、スッペがオペレッタを多く書いている、浅草オペラで「オペレッタ」として扱われたなどの理由から喜歌劇の序曲という事になっていたようです。

そんな事はとにかく、冒頭のトランペットのファンファーレ、それに続いて「線路は続くよどこまでも」に似ているチェロの長いソロ、主要部のいかにもスッペらしいシンコペーションのメロディ、中間部の優雅なワルツと、10分弱の曲ですが非常に楽しくなる曲です。

バレンボイム指揮ベルリン・フィルです。

2010年8月23日 (月)

今日の音楽 8月23日 ペダル・ハープのための即興曲(ルーセル)

今日もハープの曲を1曲。

フランスの作曲家アルベール・ルーセルは1937年8月23日に没しています。ルーセルの作風は、フランスの印象主義音楽と、ドイツの古典形式の音楽の中間にあるもので、同時代のフランスの作曲家に比べると調性のはっきりした音楽でした。4つの交響曲や代表作であるバレエ「くもの饗宴」などが残されていますが、このペダル・ハープのための即興曲は、ハープのリサイタルではフォーレの即興曲と並んで、しばしば演目に入れられる曲のようです。6分程度の曲ですが、東洋だかアラビアだかわかりませんが、異国風の雰囲気を持った曲です。

アンジェリカ・ヴィアンナのハープです。

2010年8月22日 (日)

今日の音楽 8月22日 神聖な舞曲と世俗的な舞曲

暑い日が続いておりますが、涼しげな音の代表はハープかな?という事でハープの曲をひとつ。

1862年8月22日はドビュッシーの誕生日。言うまでも無く、ドビュッシーは20世紀の新しい音楽の扉を開けた重要な作曲家の一人ですが、彼の音楽で色彩感を表現するオーケストレーションの特徴がフルートの中低音やハープの使い方が上げられると思います。
殆どのオーケストラ曲でハープを使用していますが、そんな中でハープと弦楽合奏のための「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」という曲があります。

ご存知のとおり、ハープの調律は全音階で調律されて半音階はペダルを使用しますが、当時弦の数を増やして半音階で調律するハープが考案され、この半音階ハープの普及のために依頼されて作曲したのが「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」です。結局、半音階のハープは普及せず、この曲も今ではペダルハープで演奏されます。

曲はゆったりとした神聖な舞曲と 速いテンポの世俗的な舞曲の2曲から出来ていて、通常は続けて演奏されます。まあ、弦楽器は刺身のツマみたいな感じですが、音は涼しげですから良いんじゃないでしょうか。

マリエル・ノルドマンのハープ。オーケストラはわかりません。

2010年8月21日 (土)

今日の音楽 8月21日 ロッシーニのオペラ「シンデレラ」の「悲しみは去りゆけ」による変奏曲

1698年8月21日は、ストラディバリと並び称せられるヴァイオリンの名工 バルトロメオ・ジュゼッペ・アントニオ・グァルネリ (別称 グァルネリ・デル・ジェス=イエスのジュゼッペという意味)の誕生日です。実は、グァルネリというヴァイオリンはイタリアのクレモナのグァルネリ一家の製作したヴァイオリンの総称なのですが、このジュゼッペの作ったグァルネリが最も優れたものとして、現在でも超高値が着けられています。勿論、他のグァルネリも簡単に手に入れられる価格ではありませんけど・・・

ジュゼッペのヴァイオリンを使用した名ヴァイオリニストはクライスラー、ハイフェッツ、シェリング、スーク、メニューイン、アッカルド、スターン、現役ではズッカーマン、キョンファ、五嶋みどりなど数多くいますが、中でもパガニーニの使用したグァルネリはリブロンという商人の、このヴァイオリンを使って欲しいという申し出を受けて演奏会で使用。その演奏に感動したリブロンは、一生涯貸与する事を約束したというものです。非常に大きな音が出るため、パガニーニは、このヴァイオリンに「カノン=大砲」という名前をつけたそうです。この楽器はパガニーニの死後ジェノヴァ市に寄贈され今でも演奏家に貸し出しているそうです。

そのパガニーニの作曲した曲は、後の作曲家が数多く変奏曲の主題などに使っていますが、パガニーニ自身も、他の作曲家の主題を使った変奏曲を多く書いています。中でも同時代のロッシーニのオペラアリアは「タンクレディ」「モーゼ」と「シンデレラ」を扱っています。

ロッシーニのオペラ「シンデレラ」の「悲しみは去りゆけ(ノン・ピウ・メスタ)」はオペラの最後に歌われる有名なアリアで、パガニーニはこれをヴァイオリン独奏とオーケストラの曲にしました。オペラの最後の曲ですから勿論非常に劇的な曲ですが、これをどう料理して、どう演奏するか・・・聴いてみてください。

演奏は誰だかわかりませんが、途中からです。

2010年8月20日 (金)

今日の音楽 8月20日 シャフトのテーマ

1942年8月20日は、アメリカブラックミュージックを代表する音楽家のひとり、アイザック・ヘイズの誕生日です。

1963年のマルチン・ルター・キング牧師によるワシントン大行進で最高潮に達した黒人差別撤廃運動は音楽の世界にも波及。1971年には、ついに黒人としては初のアカデミー主題歌賞を獲得したのが、黒人警官シャフトの活躍を描いた「黒いジャガー」のシャフトのテーマでした。

私が中学校3年の時、アメリカン・ポップスを貪るように聴いていた頃の曲で、今まで聴いた事の無いようなファンキーな映画音楽でした。この後、モータウンレコードなどによるソウルブームへと突入します。

アイザック・ヘイズはその後、自ら映画にも出演、ニューヨーク1997では、悪の親玉役を迫力満点に演じていました。2008年8月10日、自宅で脳梗塞で死去しています。

2010年8月19日 (木)

今日の音楽 8月19日 ルーマニア狂詩曲第1番

1881年8月19日はルーマニアの作曲家ジョルジュ・エネスコの誕生日です。存命中は、どちらかといえばヴァイオリニストとしての名声が際立っており、クライスラー、ティボーと並んで20世紀前半の三大ヴァイオリニストとも言われていたようです。

7歳でウィーン音楽院に進学し、ヴァイオリンの教育を受け、ブラームスにも絶賛される実力を発揮しましたが、14歳でパリ音楽院に入学しマスネ、フォーレに師事し作曲を学びました。
メニューイン、グリューミオ、フェラス、ギトリスはエネスコのヴァイオリンの弟子、ルロイ・アンダーソンは作曲の弟子だそうです。

作曲面では、ルーマニアの民族音楽の影響が強く、初期作品はわかり易く色彩豊かな作品が多く、今日演奏される曲もこれらの作品が多いようです。戦後は、より民族主義的な音楽になり、リズムも和声も土着の民族音楽に近づいて行きました。

ルーマニア狂詩曲という題名の曲を、エネスコは2曲作曲していますが、1901年に作曲された第1番は、最初はクラリネットとオーボエの掛け合いで静かに始まりますが、その後は狂詩曲というタイトルにふさわしい熱狂的でリズミカルな音楽に展開されていきます。メロディも素朴で野卑ですが民族の音楽らしいものなので、多分、この曲を聞いた事が無い人も、どこかで耳にした・・・・と思うんじゃないかな。12分ぐらいの曲です。

アーサー・フィドラー指揮ボストンポップ管です。

2010年8月18日 (水)

今日の音楽 8月18日 東京オリンピックマーチ

行進曲というのは、クラシック音楽に加えて良いのかどうかわかりませんが、元々軍隊用の音楽がスタートで、モーツァルトのようにそれを器楽演奏用に作った作曲家もいたわけで、まあクラシックと言えない事も無いでしょうか。

アメリカにはマーチ王と言われているスーザがいますが、日本にも和製スーザといわれる作曲家がいました。古関裕而です。1989年8月18日は古関裕而の命日です。軍国時代の日本において行進曲や軍歌を多数作曲していますが、それよりも様々な大学の応援歌も手がけています。早稲田の「紺碧の空」、慶応の「我ら覇者」、東農大の「カレッジソング」、中央の「ああ、中央の若き日に」など・・・。それから読売ジャイアンツの「闘魂こめて」、阪神タイガースの「六甲颪」・・・。そして今の時期では夏の高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」も彼の作曲です。

でも何と言っても我々の世代では、日本の行進曲=東京オリンピックマーチですね。私が小学校低学年の頃開催された東京オリンピックは残念ながらTV観戦(勿論モノクロ)でしたが入場行進で流れた東京オリンピックマーチは、ファンファーレと共に忘れられない曲です。

2010年8月17日 (火)

今日の音楽 8月17日 デボラのテーマ

1943年8月17日は、ロバート・デニーロの誕生日です。
デニーロは、ゴッド・ファザーPARTⅡで若き日のドン・ヴィト・コルレオーネを演じてアカデミー助演男優賞を受賞し一流俳優の仲間入り、その後タクシードライバーでは怪人物を、ニューヨーク・ニューヨークや恋に落ちてではラヴストーリーの主人公を、キング・オヴ・コメディではコメディアンのジェリー・ルイス役、ケープ・フィアでの不死身の復讐鬼など、様々な役柄を好演しており、好きな俳優の一人です。デニーロは徹底した役作りをする事で後の俳優に大きな影響を与えており、その役作りの仕方は「デニーロ・アプローチ」と呼ばれています。
例えば、ゴッド・ファザーではシチリア島に住んでイタリア語をマスター、タクシードライバーでは3週間タクシードライバーとして働いた、レイジング・ブルでは体重を20kg増やして撮影に臨んだ、アンタッチャブルでは頭髪を抜いた・・・など、数多くのエピソードがあります。

そんなデニーロの主演作品の中で、最も好きな映画が「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」でした。この映画は最初の上演に際して、映画会社の意向で大幅なカットが加えられたため評価は低かったようですが、その後最初の公開よりも45分も長い3時間49分の完全版が出て、再評価された映画です。また、セルジオ・レオーネ監督の遺作でもあります。
この映画も、デニーロは撮影前に、自分が演じるヌードルスがユダヤ人だった事から、ユダヤ人に家にホームステイをしたそうです。

この映画も多くのレオーネ作品同様、音楽はエンニオ・モリコーネが担当しています。モリコーネの作曲ではない「アマポーラ」はジュリーも歌っていて有名になりましたが、「少年時代の思い出」「友情」などステキな曲がたくさんあります。その中でもお奨めは「デボラのテーマ」。デニーロ扮するヌードルスの憧れのデボラ。少女時代は、ジェニファ・コネリーが演じていました。エンディングロールで、ヌードルスの不思議な笑顔のバックでも延々と流れている美しい曲です。

2010年8月16日 (月)

今日の音楽 8月16日 MY BOY

1977年8月16日は、エルヴィス・プレスリーの命日です。
わずか42歳で、処方ドラッグ(睡眠薬などの処方薬)の摂り過ぎによる不整脈によって死去したプレスリーは、ビートルズと並んでその後のミュージック・シーンに大きな影響を与えたロック・ミュージシャンです。

監獄ロック、ハウンド・ドッグなど数多いロックンロールのヒット曲を擁していますが、私にとっての1曲は、1975年のシングル MY BOYです。
曲の内容は、妻とうまく行かなくなってしまった夫が、「お前のためだけに、私は残る」と眠っている息子に語りかける、子供への愛情と夫婦の生活がうまく行かない苦悩を歌ったものです。プレスリーもこの2年前に離婚していますが、彼の場合はお嬢さんだったので、本人の話では無いようです。
プレスリーのダイナミックで、切々と歌う歌唱がステキです。

2010年8月15日 (日)

今日の音楽 8月15日 交響組曲「パリ」

1890年8月15日はフランスの作曲家イベールの誕生日です。
イベールはパリに生まれて52歳の若さでパリで亡くなった、生粋のパリジャン。その音楽は非常に軽妙洒脱。エスプリに富んだ作品が多く残されています。
唯一「寄港地」が演奏会でも取り上げられる事が多いようですが、今日は交響組曲「パリ」を取り上げます。

「パリ」はパリの生活観をそのまま音楽にした作品で、絵画的なというよりも動画的な雰囲気を持つ作品です。
チャップリンのモノクロ映画のバック音楽のような雰囲気といえば判り易いかもしれませんね。交響的組曲といっても、全く交響的では無いというのがホントのところ。6つの曲からできています。
第1曲は地下鉄。鐘とトランペットによる発車の合図と、コントラバス、ピアノの低音による電車の疾走する音を表現しています。
第2曲は「郊外」。最もチャップリンの映画っぽい音楽。
第3曲は「パリのイスラム寺院」。オーボエがアラビア風の音楽を奏でます。
第4曲は「ブローニュの森のレストラン」。最もオシャレでイベールっぽい曲です。
第5曲が「定期船イル・ド・フランス」。メロディらしいものが無く、ピアノで船の機械音を表現しています。
第6曲は「旅芸人」。いかにも、という感じのトランペットのメロディから入り楽しさいっぱいの曲です。
どの曲も長くて3分程度。全曲でも15分ぐらいの短い曲ですのでこういう暑い日は何も考えずに聴いてみるには良い曲でしょう。

2010年8月14日 (土)

今日の音楽 8月14日 交響曲第6番「田園」

8月14日と、ベートーヴェンの田園の関係は・・・全くありません

実は8月14日は、20世紀を代表する2人の指揮者の命日なのですが、この2名の指揮者の録音がそれぞれ名盤とされている曲で、私が音源を持っているのが、この「田園」なので

その2人は、カール・ベーム(1981年没)とセルジュ・チェリビダッケ(1996年没)です。ベームは実際にウィーンフィルとの日本公演に行った事がありますが、あまり強い個性が無いのが個性というようなオーソドックスな指揮者。モーツァルトやリヒャルト・シュトラウスの演奏には定評がありますし、ベートーヴェンも偶数番の曲に名盤が多いですね。作曲家の意志=譜面に忠実で、指揮棒も振ってるんだか振ってないんだかわからない地味な動きでした。
チェリビダッケは、その会場の響きを非常に大切にし、演奏会場によって曲づくりを変えるなど、その演奏は生ものという意識があるため晩年以外は録音を殆ど遺していません。弦楽器と管楽器のバランスにも非常に気を使う指揮者でした。特に録音の残っている晩年はゆっくりめのテンポでバランスの良い演奏をしているため、我々アマチュアにとっては聴いて勉強になる演奏が多いです。(が、アマチュアでは真似できないです。テンポがゆっくりだと誤魔化しが効かないから・・・

この2人に共通するのは練習の厳しさ。ベームは晩年の雰囲気から非常に温厚そうに見えますが、曖昧さを排除した具体的な指示で、時には皮肉にも聞こえたとか・・・チェリビダッケはハーモニーの純度、バランスなどに妥協を許さず、その練習時間の長さは有名でした。それゆえに、オペラなどの作品には力を発揮できなかったようです。

ベートーヴェンの「田園」については、皆さん良くご存知だと思いますので薀蓄は語りませんが、交響曲としてははじめての標題音楽であり、鳥の鳴き声、嵐の表現など、ベートーヴェンのそれまでにない手法を使った曲です。

この2名の演奏を聴き比べると、チェリビダッケの方が5分ほど長いのですが、特に第2楽章はベーム-ウィーンフィル盤が13分59秒、チェリビダッケ-ミュンヘンフィル盤が16分14秒・・・この長さは天国的に長いです。

2010年8月13日 (金)

今日の音楽 8月13日 アルザスの風景

1912年8月13日、フランスの作曲家ジョルジュ・マスネが没しています。歌劇「タイス」第2幕の第1場と第2場の間奏曲が「タイスの瞑想曲」として、知られている割にはその他の作品はあまり聴く機会がありませんね。
マスネは、ドビュッシーなどと同世代でありながら、非常に甘美なメロディメーカーで、当時は大人気作曲家だったそうです。音楽史的にドビュッシーと比較されると・・・という事で忘れ去られて行ったのかもしれませんね。「ウェルテル」「マノン」といった彼の代表的オペラは甘美なメロディが多く、アリアはたくさん取り上げられる機会があるようですが・・・

マスネは7曲の管弦楽のための組曲を作曲しています。特に有名なのが第4番の「絵のような風景」ですが、この曲、題名と時代背景から考えると印象派的な音楽を想像するのですが、ちょっと違います。最後の組曲の「アルザスの風景」はマスネが普仏戦争に従軍してアルザスに駐留した時の印象を晩年に音楽にしたもので緑多い田園風景を想像すると、これも違っています。なにしろ、軍隊の帰営ラッパが出てきますから。日曜日の朝、酒場で、菩提樹の下で、日曜日の夕方の4曲から出来ていて、1曲目の日曜日の朝には教会に行く情景を、バッハのコラール「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」を引用して表現しています。
冒頭の和音を聞くと、あ、フランスの音楽っていう印象ですが、途中はドイツっぽい展開。音楽を国で分けちゃいけませんね。

ガーデナー指揮モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団で、第1曲「日曜日の朝」です。

2010年8月12日 (木)

今日の音楽 8月12日 弦楽のための組曲(ヤナーチェク)

ヤナーチェクは1854年モラヴィアに生まれ、1928年8月12日に没したチェコの作曲家です。ドヴォルザークを敬愛し、初期の音楽はドヴォルザークを模した作品が多かったのですが、民族学者との交友などで民族的音楽を深く愛しタラス・ブーリバや利口な女狐の物語などの作品を残しています。

弦楽のための組曲はヤナーチェクの初期の作品で、6曲からなる曲ですが、ヤナーチェクとしては初のアンサンブル作品でした。まだまだ作風は青い感じがしますが、あちこちにドヴォルザークの臭いがプンプンと臭う曲です。第6曲の冒頭なんか、まるでドヴォルザークという雰囲気がしますが、和音の展開などを聴くと、間違いなくスラヴ系の音楽という印象を受けます。非常にマイナーな曲で、多分生で演奏される事は殆ど無いとは思いますが、若き日のヤナーチェックに触れることができる作品のひとつだと思います。

ストラットフォード・ヴィルトーゾ室内管弦楽団の演奏で第6曲目です。

2010年8月11日 (水)

今日の音楽 8月11日 ラ・チ・ダレーム・マ・ノ変奏曲

1829年8月11日、ショパンが17歳の時1827年に完成した、初めてのオーケストラ作品の初演が行われました。ピアノとオーケストラのための曲で、モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の中の「奥様お手をどうぞ」(原題 La ci darem la mano)の主題による変奏曲です。この「ラ・チ・ダレム・ラ・マノ」は非常に人気の高いアリアで、ベートーヴェンも変奏曲を書いています。

この曲を聴いたシューマンが自ら編集する音楽評論誌でショパンを称して「諸君、帽子を脱ぎたまえ、天才だ」と言ったという。

曲は序奏と6つの変奏曲からできています。まあ、17歳という若さとオーケストレーションがお世辞にも上手ではなかったショパンですから、オーケストラサウンドを期待してはいけませんが、この曲ではオーケストレーションというよりはピアノとオーケストラがバラバラという印象は拭えません。協奏曲では無いので、それもやむを得ないかもしれませんが、オーケストラを有効に伴奏に使っているとは言えないでしょうね。でも17歳の作曲という事を考えると、やっぱり天才ですね。一部には、この曲は失敗だったと言う人もいるようですが、それは今から振り返って見ると、という事で、初演当時は大喝采を浴びたようです。

アシュケナージのピアノですがオケはわかりません。後半です。

2010年8月10日 (火)

今日の音楽 8月10日 交響詩「ステンカ・ラージン」

ロシアの作曲家グラズノフは、1865年8月10日に誕生しています。
グラズノフは13歳で作曲の勉強は始め、バラキレフに認められ世に出ています。五人組を中心とする民族主義的なペテルブルグ楽派と、チャイコフスキーなどの国際音楽的なモスクワ楽派の音楽を融合させた作曲家として重要な位置を占めていますが、その逆として中途半端な感じも受けられるとも言われています。

8つの交響曲と未完成の9つ目の交響曲をはじめ、代表作のひとつヴァイオリン協奏曲、バレエ音楽の「四季」「ライモンダ」など数多くの管弦楽曲を残していますが、その後のプロコフィエフやショスタコーヴィチに比べると、知名度も低く、演奏される回数も遥かに少ないというのも、特徴がとらえにくく印象が薄いためかもしれません。

そんな中で、唯一の交響詩に「ステンカ・ラージン」があります。コサックの国を作るためロシアに叛乱を起したステンカ・ラージンの話ですが、この曲のテーマは実は非常に有名な民謡が使われています。「ステンカ・ラージン」・・・・ではありません。使用されているのは、ヴォルガの舟歌。えいこーらー、えいこーらー、もうひとつ えいこーらー・・・っていうヤツですね。
冒頭にチェロバスのこのメロディが唸りをあげ、ティンパニもこのメロディを打ちます。中間部ではペルシャの姫をあらわすメロディが演奏されますが、また最後はヴォルガの舟歌を金管も加わった大合奏で演奏して終わります。
シャフナザリア指揮ソヴィエト国立交響楽団で前半です。

2010年8月 9日 (月)

今日の音楽 8月9日 交響曲第5番(ショスタコーヴィチ)

1975年8月9日はショスタコーヴィチの命日です。
ショスタコーヴィチには、私の周りにも熱狂的なファンがいて多くを語ってもボロが出るだけなので、取り上げるのは最もポピュラーな曲、タコ5にしましょう。

ショスタコーヴィチはソ連共産党に翻弄された作曲家とも言えるでしょう。反体制的な曲だと言われれば、やむを得ずプロパガンダ的な曲を作ったり、本当の所は、どういう曲作りをしたかったのか・・・は、当人じゃなければわからないんでしょうねぇ。

交響曲第5番は、「ムツェンクス群のマクベス夫人」がソヴェト共産党から批判され、交響曲第4番の初演を撤回して作った作品です。従って、この曲は第4番までと異なりショスタコーヴィチの音楽時間が止まったような古典回帰的な音楽なので、ファンの中には代表作とされる事自体に不満を持っている人もいるようですね。
そうは言っても、緊張感に溢れる第1楽章からはじまり、古典的なスケルツォとマーラー風のレントラーのトリオの第2楽章、むせび泣くような第3楽章、激しい第4楽章という構成で、最後の最後に長調に転じてティンパニとバスドラムのトゥッティで止まるように終わります。

ちなみに「革命」という標題は日本のレコード会社が勝手につけた標題だそうですので、海外で"Revolution"などというTitleは使ってはいけません。曲の内容はベートーヴェンの交響曲第5番同様、人間の「生」についてなので、革命とは全く関係ありませんし・・・

初演もしたムラヴィンスキー指揮レニングラードフィル

2010年8月 8日 (日)

今日の音楽 8月8日 序曲「1812年」

チャイコフスキーという作曲家はお祭りなどの機会音楽を作曲する事を極端に嫌っていたようです。従って、当時の売れっ子作曲家としては、そういう類の音楽が非常に少ない作曲家です。

そうは言っても、恩師に頼まれれば全てを断るわけにもいかない。博覧会のための曲を出版社から依頼されたチャイコフスキーは、しばらく放っておいたのですが、ニコライ・ルービンシュタインからプッシュされて作曲するに至ったのが序曲「1812年」です。初演されたのは、1882年8月8日(ユリウス暦)、モスクワの産業芸術博覧会での演奏会でした。

この曲は、ナポレオンのロシア侵攻とロシアの劇的勝利を描写的に表現した音楽で、ロシア帝国国歌とフランス国歌「ラ・マルセーエズ」がロシア軍、フランス軍を象徴しています。
冒頭の序奏ではロシア正教会の聖歌「神よ汝の民を救い」がヴァイオリン、ヴィオラの多重ソロで演奏され、やがて激しい音楽になりロシアの民衆の嘆きや怒りを表現します。
続いて、ロシア軍の行軍。ボロジノ地方の民謡に基づくボロジノの戦い、最初は威勢の良かったラ・マルセーエズが次第に勢いを止めていく。冒頭の序奏部の音楽がTuttiで演奏され、形勢が逆転された事を表現。鐘と大砲の乱打の中、ロシア帝国国歌が高らかと響き、ロシア軍の勝利が表現されます。

この曲で、もう一つ注目されるのが、大砲。実際の演奏会では、大口径のバスドラムやシンセサイザーで代用する事が多いのですが、中には本物の大砲を使って演奏する場合もあるようです。特に、生演奏では無い録音の場合は、本物の大砲の音を合成しているのが殆どだそうです。

フランス人にとっては屈辱的なこの曲は、フランスでは演奏されない・・・という噂がありますが(のだめでは演奏されましたけど)、考えてみれば、「君が代」がこんな風に使われていたら日本だったら多分放送禁止(自主規制)、演奏はされない・・・でしょうからね。フランスの敗戦というよりは、現在の国歌の扱われ方のほうが問題にされているのでしょう。フランスのオケによる録音は殆どと言っていいぐらい無いですね。

アバド指揮シカゴ交響楽団です。

2010年8月 7日 (土)

今日の音楽 8月7日 さようならふるさとの家よ

1893年8月7日は、イタリアの作曲家カタラーニの命日。カタラーニはプッチーニとほぼ同年代のオペラ作曲家でしたが、残念な事に39歳という若さで早逝してしまい、また、プッチーニが当代一の人気作曲家だったためにその陰に隠れてしまった不運の作曲家でもあります。

作品自体も少なく、「ローレライ」「ワリー」といったオペラのアリアが歌われるぐらいで、なかなか全曲上演される機会が少ないようです。その中でも、「ワリー」の中の「さようなら、ふるさとの家よ」(私は遠くへ行きましょう)は、映画「ディーヴァ」の中でも歌われ、非常にドラマチックな音楽で、いかにもヴェリズモ・オペラのアリアという存在感を残している作品です。「ワリー」が日本に限らず、欧米でもなかなか上演されない理由は、人気云々よりも内容によるものが大きいようです。
ストーリーは、スイスのチロル地方のワリーという娘とハーゲンバッハの恋物語。親に認められず無理矢理他の男と結婚させられそうになったワリーは、ハーゲンバッハとの駆け落ちを決意します。その時に歌われるのがこの歌。ハーゲンバッハとの逃避行を選んだワリーですが、ハーゲンバッハの愛に疑いを抱き、彼を谷底に突き落とし自らはアルプス深く死への道を選びます。怪我が癒えたハーゲンバッハがワリーを追いかけ、追いついて大きな声でワリーに呼びかけ、初めてワリーも真の愛に気がつくのも束の間、先ほどの大声が雪崩を呼び、ハーゲンバッハは雪崩に巻き込まれ、絶望したワリーも雪崩に身を投げる・・・という、三流駆け落ちドラマっぽい内容なのですが、このアルプスの自然や雪崩を演出するのはかなり困難。というわけで、殆ど上演されないんですね。
これが、ヴェルディなどの人気作曲家の作品だったら、大金をかけてでも何とかするとは思いますけど・・・・

ゲオルギューの歌です。

2010年8月 6日 (金)

今日の音楽 8月6日 管弦楽のための前奏曲

2007年8月6日は、日本の作曲家松村禎三の命日です。

松村の代表作は、遠藤周作の「沈黙」のオペラですが、私はまだ未聴です。なので、1968年に作曲された管弦楽のための前奏曲を取り上げます。何故この曲にしたのか、というと、私が始めて邦人作品を生演奏で聴いたのがこの曲だからです。非常に緊張感溢れる曲ですが、師匠の伊福部朗氏の影響もかなり感じさせる、ドラマチックな曲で、中盤から後半にかけてのクライマックスは映画音楽を髣髴とさせる展開になっています。

松村は、映画音楽も多く手がけていますが、特に熊井啓監督作品の多く(忍ぶ川、朝焼けの詩、千利休本覚坊遺聞など)の作品の曲を書いています。そんなところも、師匠の伊福部同様のドラマチックな音楽づくりになっているのかもしれません。

さすがにYou Tubeは無かったので悪しからず。

2010年8月 5日 (木)

今日の音楽 8月5日 歌劇「ミニヨン」序曲

1811年8月5日はフランスのオペラ作曲家アンブロワーズ・トマの誕生日。
トマ、と言っても日本ではかなり知名度が低いですし、あんまりコンサートでも取り上げられないですねぇ。年代的にはメンデルスゾーン、ショパン、シューマン、リスト、ワーグナーなどと大体同じ年代なのですが、残念ながらこの時代、フランスではオペラはあまり人気無かったから・・・

トマの代表作が、「ミニヨン」というゲーテの「ウィルヘルム・マイスターの修行時代」という小説を元に作ったオペラ。「ウィルヘルム・マイスターの修行時代」はシューベルトやシューマンも歌曲などで扱っています。
この歌劇「ミニヨン」の中でも特に有名な曲が、ミニヨンが歌う「君よ知るや南の国」。メゾソプラノのアリアなので、高音を駆使してドラマチックに歌うというアリアではありませんが、非常に響きの心地よい曲です。
序曲の中では、この旋律をホルンが奏でています。基本的にはオペラの中の旋律をいくつか持ってきて構成されている序曲ですので、メロディックですが結構全体の構成もしっかりしていて、なかなかの曲です。
もう少し人気が出ても良いような気はしますけど。

トーテリア指揮BBCフィルです。

2010年8月 4日 (水)

今日の音楽 8月4日 ジークフリート牧歌

1930年8月4日は、ジークフリート・ワーグナーの命日。ジークフリートの父親はリヒャルト・ワーグナー、母親はコジマ、従ってお祖父さんはフランツ・リスト。家系は、すごい。作曲家としては大成しませんでしたが、バイロイトでは指揮者、芸術監督、演出家として活躍しました。

母親のコジマは、ワーグナーと知り合う以前は指揮者のハンス・フォン・ビューローの奥さんでしたが、不倫の結果エーファとジークフリートを出産し、ハンスと離婚1870年にワーグナーと再婚しました。

ジークフリート牧歌は、ジークフリートを出産したねぎらいと感謝の気持ちを伝えるために、再婚の年のクリスマス(コジマの誕生日でもあります)ーグナーがコジマにプレゼントした音楽。初演は、ワーグナー邸。ほぼ一管編成の室内オーケストラ用の曲で、邸の曲がり階段で演奏されました。弟子のリヒターによって選ばれた演奏者たちは、コジマに気づかれないように台所でチューニング。弟子集めのリヒターも秘密裡に行動していたため、その行跡をコジマに疑われていたとか・・・徹底して秘密が守られたおかげで、コジマが起床していきなりこの音楽を聴き、とても感激したそうです。

この曲、金管楽器を駆使してドラマチックに演出するワーグナーの曲とは思えない穏やかな曲です。
こういう曲を上手にアンサンブルしたいですねぇ。

ショルティ指揮ウィーンフィルで前半です。

2010年8月 3日 (火)

今日の音楽 8月3日 ウィリアム・テル序曲

ロッシーニは76歳で亡くなっています。作曲家の中では長寿の方です。

ロッシーニの曲の中でも、最も知られている歌劇「ウィリアム・テル」は1829年8月3日フランスの王立音楽アカデミー劇場で初演されています。このウィリアム・テルはロッシーニの最後の作品ですが、ロッシーニは1792年生まれ。つまり37歳の時の作品です。つまり、わずか37歳でロッシーニは作曲家としての第一線を引退し、半生以上は美食家など別の人間として生き続けたわけです。

この「ウィリアム・テル」は序曲は非常に有名ですが、オペラ自体は上演される機会は決して多くありません。その理由は①長い(4時間程の長さ)②テノールパートに極端に高い音があり、キャスティングが制約される③当時は、民衆が権力に立ち向かう事を讃美しているという内容が問題視された など。

但し、序曲自体は非常に良くできています。ロッシーニは通常の序曲の場合、他の曲を使ったり、内容と全く関係無い内容だったりと、かなりの手抜きの場合が多いのですが、この序曲は 夜明け-嵐-静けさ-スイス軍の行進 というストーリー性の高い内容であったり、ロッシーニ・クレッシェンドで盛り上げて誤魔化す(失礼!)などという単純なものでは無い内容です。

冒頭の夜明けは5本のチェロによる独奏と、チェロ、コントラバス、ティンパニだけで演奏される序奏で、それが次の「嵐」の大合奏とのコントラストを作り上げています。というように非常に濃い内容の曲です。

カラヤン指揮ベルリンフィルで前半部分(夜明けと嵐)です。

2010年8月 2日 (月)

今日の音楽 8月2日 歌劇「友人フリッツ」間奏曲

1945年8月2日はマスカーニの命日です。マスカーニは15曲のオペラと1曲のオペレッタなどを遺しましたが、楽譜出版社のコンクールに応募して1等に入選したデビュー作の「カヴァレリア・ルスティカーナ」の成功があまりに大きすぎた事と、ミラノ音楽院の同期にあまりに偉大な作曲家がいて、彼が4年に1曲のペースで発表したオペラが全て大成功を収めた事・・・などで、評価は「カヴァレリア」のマスカーニを超える事はできませんでした。その同期の作曲家はプッチーニです。

晩年はムッソリーニのファシスト党に協力したという事から、寂しく世を去ったという事ですが、最後までマスカーニの人気は衰えなかったと言われています。が、それはいつも「カヴァレリア」の公演をやるので振りに来てくれ、という依頼だったそうです。

そんなマスカーニの代表作「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲は単独でしばしば演奏されますが(私も実はアンコールで3回以上弾いた曲は、この曲だけです)、「友人フリッツ」という作品の間奏曲を今日は聴く事にします。
この曲を聴くと、「ああ、これもカヴァレリアと同じようなヴェリズモ・オペラなのか」と感じると思いますが、実は、40歳の独身主義者のフリッツが、誕生祝いに来たスーゼルとの愛に目覚め、皆に祝福されるという喜劇なのです。それにしても、この間奏曲の冒頭の緊迫感といいテーマ、途中の展開・・・どう聴いても悲劇ですよねぇ。最後の10秒間ぐらいだけ、突然長調に変わるのですけど・・・このオペラの内容は全く暗示していません(笑)

カラヤン指揮ベルリンフィルです。

2010年8月 1日 (日)

今日の音楽 8月1日 夏の思い出

1923年8月1日は、中田喜直の誕生日です。

早春賦の作曲で知られる中田章の三男として音楽一家に生まれた喜直は、ジャズピアニストを目指しましたが、手が小さかった為にピアニストの道を諦め、作曲家の道を歩みます。

NHKのラジオ番組とのかかわりから歌曲を多く作曲し、その後フェリス女学院短期大学の音楽講師に就任し、そのかかわりから女声合唱のための曲も多く作曲しました。

「かわいいかくれんぼ」「めだかの学校」などの童謡から、「小さい秋みつけた」「雪の降る町を」などの唱歌も多く遺されていますが、中でも「夏の思い出」は合唱曲としても定番になっている曲ですね。

アメリカのロジャー・ワグナー合唱団の歌です。

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