今日の音楽 8月15日 交響組曲「パリ」
1890年8月15日はフランスの作曲家イベールの誕生日です。
イベールはパリに生まれて52歳の若さでパリで亡くなった、生粋のパリジャン。その音楽は非常に軽妙洒脱。エスプリに富んだ作品が多く残されています。
唯一「寄港地」が演奏会でも取り上げられる事が多いようですが、今日は交響組曲「パリ」を取り上げます。
「パリ」はパリの生活観をそのまま音楽にした作品で、絵画的なというよりも動画的な雰囲気を持つ作品です。
チャップリンのモノクロ映画のバック音楽のような雰囲気といえば判り易いかもしれませんね。交響的組曲といっても、全く交響的では無いというのがホントのところ。6つの曲からできています。
第1曲は地下鉄。鐘とトランペットによる発車の合図と、コントラバス、ピアノの低音による電車の疾走する音を表現しています。
第2曲は「郊外」。最もチャップリンの映画っぽい音楽。
第3曲は「パリのイスラム寺院」。オーボエがアラビア風の音楽を奏でます。
第4曲は「ブローニュの森のレストラン」。最もオシャレでイベールっぽい曲です。
第5曲が「定期船イル・ド・フランス」。メロディらしいものが無く、ピアノで船の機械音を表現しています。
第6曲は「旅芸人」。いかにも、という感じのトランペットのメロディから入り楽しさいっぱいの曲です。
どの曲も長くて3分程度。全曲でも15分ぐらいの短い曲ですのでこういう暑い日は何も考えずに聴いてみるには良い曲でしょう。
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