今日の音楽 8月11日 ラ・チ・ダレーム・マ・ノ変奏曲
1829年8月11日、ショパンが17歳の時1827年に完成した、初めてのオーケストラ作品の初演が行われました。ピアノとオーケストラのための曲で、モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の中の「奥様お手をどうぞ」(原題 La ci darem la mano)の主題による変奏曲です。この「ラ・チ・ダレム・ラ・マノ」は非常に人気の高いアリアで、ベートーヴェンも変奏曲を書いています。
この曲を聴いたシューマンが自ら編集する音楽評論誌でショパンを称して「諸君、帽子を脱ぎたまえ、天才だ」と言ったという。
曲は序奏と6つの変奏曲からできています。まあ、17歳という若さとオーケストレーションがお世辞にも上手ではなかったショパンですから、オーケストラサウンドを期待してはいけませんが、この曲ではオーケストレーションというよりはピアノとオーケストラがバラバラという印象は拭えません。協奏曲では無いので、それもやむを得ないかもしれませんが、オーケストラを有効に伴奏に使っているとは言えないでしょうね。でも17歳の作曲という事を考えると、やっぱり天才ですね。一部には、この曲は失敗だったと言う人もいるようですが、それは今から振り返って見ると、という事で、初演当時は大喝采を浴びたようです。
アシュケナージのピアノですがオケはわかりません。後半です。
« 今日の音楽 8月10日 交響詩「ステンカ・ラージン」 | トップページ | 今日の音楽 8月12日 弦楽のための組曲(ヤナーチェク) »
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 今日の音楽 8月11日 ラ・チ・ダレーム・マ・ノ変奏曲:
» ムーティのモーツァルト:「ダ・ポンテ」オペラ3部作 [クラシック音楽ぶった斬り]
ムーティの指揮はきわめて流麗で、躍動感にあふれ、モーツァルトの音楽の生命力といったものを、生き生きと表現していて、まことに素晴らしい。
[続きを読む]
» ベームの「コジ・ファン・トゥッテ」(1962年盤) [クラシック音楽ぶった斬り]
いくぶん硬質な表現だが、モーツァルトの音楽がもつ高潔さ、美しさをこれほど見事に表出した演奏というのは、ほかにはない。
[続きを読む]
» アシュケナージ&プレヴィンのラフマノノフ:ピアノ協奏曲全集 [クラシック音楽ぶった斬り]
これは若きアシュケナージの、ラフマニノフへの深い共感がうかがわれる全集だ。
[続きを読む]
« 今日の音楽 8月10日 交響詩「ステンカ・ラージン」 | トップページ | 今日の音楽 8月12日 弦楽のための組曲(ヤナーチェク) »
コメント