今日の音楽 8月10日 交響詩「ステンカ・ラージン」
グラズノフは13歳で作曲の勉強は始め、バラキレフに認められ世に出ています。五人組を中心とする民族主義的なペテルブルグ楽派と、チャイコフスキーなどの国際音楽的なモスクワ楽派の音楽を融合させた作曲家として重要な位置を占めていますが、その逆として中途半端な感じも受けられるとも言われています。
8つの交響曲と未完成の9つ目の交響曲をはじめ、代表作のひとつヴァイオリン協奏曲、バレエ音楽の「四季」「ライモンダ」など数多くの管弦楽曲を残していますが、その後のプロコフィエフやショスタコーヴィチに比べると、知名度も低く、演奏される回数も遥かに少ないというのも、特徴がとらえにくく印象が薄いためかもしれません。
そんな中で、唯一の交響詩に「ステンカ・ラージン」があります。コサックの国を作るためロシアに叛乱を起したステンカ・ラージンの話ですが、この曲のテーマは実は非常に有名な民謡が使われています。「ステンカ・ラージン」・・・・ではありません。使用されているのは、ヴォルガの舟歌。えいこーらー、えいこーらー、もうひとつ えいこーらー・・・っていうヤツですね。
冒頭にチェロバスのこのメロディが唸りをあげ、ティンパニもこのメロディを打ちます。中間部ではペルシャの姫をあらわすメロディが演奏されますが、また最後はヴォルガの舟歌を金管も加わった大合奏で演奏して終わります。
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