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2010年7月 8日 (木)

今日の音楽 7月8日 キージェ中尉

1934年7月8日、プロコフィエフは前年に映画音楽用に書いた「キージェ中尉」を演奏会用の交響組曲として改作し、初演しました。

キージェ中尉は、しばしばコダーイのハーリ・ヤーノシュとのカプリングでCD化されていますが、ロシアとハンガリーという共通性の無い2つの作品がどうしてカプリングされるのか、というと「風刺」がキーワードになります。ハーリ・ヤーノシュはハンガリー版ほら男爵の冒険&吉四六さん。Big Mouthのお話ですが、キージェ中尉は、ロシアの宮廷を風刺した非常に愉快なストーリーです。
まず、タイトルロールのキージェ中尉が登場人物として出てきません。
実は「キージェ中尉」は聞き違えから誕生した架空の人物なのです。

ある日ロシア皇帝がうたた寝をしていると女官の悲鳴があがりました。怒った皇帝が廷臣に当直責任者を訪ねたところ、廷臣が曖昧な回答をしたのを皇帝が「キージェ中尉」と聞き間違え、シベリアに流刑にしてしまいます。ところが、この皇帝「自分を暗殺されるところを、わざと女官に声を上げさせて救ってくれたのかもしれない」と考え、キージェ中尉を呼び戻し、美しい妻を娶らせる事にしました。この架空のキージェ中尉の結婚式が盛大に催され、困り果てた大臣たちは一計を案じ、キージェ中尉が急死したという偽りの知らせを送らせ、最後は厳かな葬儀で物語が終ります。
組曲は、キージェ中尉の誕生、ロマンス、キージェの結婚、トロイカ、キージェの葬式の5曲で、20分弱の曲です。

威勢のよい1曲目からコントラバスで始まるロマンス、最後に消えて無くなる葬式まで、結構変化に富んでいて飽きない丁度良い時間の曲です。
(葬式は、今までのオムニバス的な曲ですが)
マゼール指揮フランス国立管弦楽団で2曲目の「ロマンス」です。

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