今日の音楽 7月7日 子供の不思議な角笛
本当は、交響曲第2番、3番、5番、9番・・・あたりを、と思ったのですがちょっと長すぎる。平日にゆっくり聞くのは無理。なので、もう一方の得意分野である歌曲から「子供の不思議な角笛」を選びました・・・が、これも全部聞くと50分ぐらいかかるんだよねぇ。
「子供の不思議な角笛」はアルニムとブレンタールによって収集されたドイツの民衆歌謡の3巻からなる詩集。マーラーによって歌曲集として作曲されたのが全12曲。但し、この歌曲集以外にも「子供の不思議な角笛」の詩集を使った曲が3曲あって、時々入れ替えて演奏されたりしているようです。2番から4番までの交響曲にはこの歌曲集が部分的に(或いはそのまま)使われていて、俗に角笛交響曲と言われています。
第2番「復活」に使われているのが「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」。これは第3楽章の奇妙なスケルツォに使われています。そういえば、「復活」の3楽章のトリオはコンバスがDIVになって掛け合いでメロディ弾かされる。だいたい、コンバスという生き物は通奏低音的存在なので、こういう内部分裂したような演奏は超苦手。(自然に内部分裂する事はしばしばあるが)精神的苦痛でした。
それから第4楽章には「原光」がそのまま使われています。(「原光」は子供の不思議な角笛の演奏から時々割愛される)オケだけで「復活」の練習をしている時は、この第4楽章は非常に退屈でキライでした。ところが、アルトのソロが入ってからはこの楽章がとても楽しみ。(共演されたアルトのおネエさまがとても豊かな声量と声質だったから)、これぞアルトの声!で痺れっぱなし。なので、中途半端な入り方をするコントラバスはしばしば落ちてました(笑)
第3交響曲の第3楽章に使われているのが「夏の歌い手交代」。第3番の第5楽章や第4番「大いなる喜びへの讃歌」に使われているのは、この歌曲集に入っていない詩です。
マーラーはオケ伴奏の歌曲集を幾つか作っていますが、「子供の不思議な角笛」は1曲がそれ程長くなくて、変化に富んでいるので全部じゃなくてもつまみ食いで聞いてもよろしいかと思います。
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