今日の音楽 7月30日 ます
1899年7月30日は、ピアニスト ジェラルド・ムーアの誕生日です。
ムーアはピアニストと言っても、ショパンやリストなどのピアノ曲の演奏者ではなくて、伴奏ピアニストとしては20世紀を代表する演奏家でした。
勿論、器楽の伴奏も行っていますが、中でも歌手の伴奏者としては右に出る者はいないでしょう。奥ゆかしい音量で歌手を引き立てる・・・・というピアニストでは決してありません。
伴奏ピアノを芸術まで高めた演奏家と言える存在なのです。著作「お耳ざわりですか-ある伴奏者の回想(原題 Am I too loud?)は、歌手に遠慮して控えめに弾くのではなく、音楽の要求に従い積極的に表に出た演奏をしている彼から歌手へのユーモア溢れるメッセージとして知られています。
中でも、フィッシャー=ディスカウ、シュワルツコップ、ロスアンヘレス、プライなど代表的な作曲家の伴奏をしており、シューベルト、ヴォルフなどのドイツ・リートの名レコーディングには欠かせない存在でした。
シューベルトの歌曲「ます」は、漁師がずる賢い方法で鱒を釣っていく様子に憤りを感じているという内容の歌詞ですが、実はシューバルト(シューベルトではありません)の原詩では、、男はずる賢い方法で娘を釣ろうとするので気をつけなさい、という内容の詩が続いています。
フィッシャーディスカウとムーアのコンビです。
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