今日の音楽 6月6日 交響曲第5番(マーラー)
これを映画化したヴィスコンティは、アッシェンバッハを元々のモデルとされていたマーラーに再転換し、音楽家アッシェンバッハとして描いています。美少年タージオを求めて彷徨うアッシェンバッハがやがてコレラに感染し、自ら化粧を施し、海岸で遊ぶタージオの姿を見ながら死を迎えるラストシーンは映画史に残るシーンのひとつでしょう。
この「ベニスに死す」の音楽に使われているのがマーラーの3番と5番。特に最期のシーンで流れるマーラーの5番の第4楽章アダージェットは、ハープと弦だけというマーラーとしては最小の編成の楽章ながら人気が高いですね。
という事で、5番自体はマーラーの2番から続いた声楽を含める交響曲に一旦終止符を打った純器楽作品の最初の曲であり、彼にとって20世紀の幕開けになるシンフォニー(1901年作曲)という、転換期にあたる作品です。弦楽器奏者であれば一度は演奏してみたい曲ですが・・・他の楽章を考えると二の足を踏みます(笑)
おすすめは、ゆったりしたテンポで歌いまくるバーンスタイン-ウィーンフィル盤あたりはいかがでしょうか。(他の楽章は知りませんが)
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