今日の音楽 6月25日 火の鳥
ストラヴィンスキーのバレエ「火の鳥」の初演がちょうど100年前、1910年6月25日。パリ・オペラ座で、指揮は小牧神の入場などの作曲で知られているピエルネでした。
現在、我々が接する事ができる「火の鳥」は全曲版である1910年版(原典版)のほかに、組曲版として1911年版、1919年版、1945年版があります。10年版と11年版は4管編成、19年と45年が2管編成。アマチュアが良く手を出すのは2管の19年版ですね。
その理由は、
①原典版は、編成がでかすぎ。コントラファゴットが2本必要だったり、ハープが3本、チェレスタ、ピアノがあって、バンダでワグナーチューバもある。
②1911年版は、カスチェイ一党の凶悪な踊りで終っていて、子守歌とあの粘っこい終曲が省かれている。(実際に演奏する時は、この2曲を付け加えて演奏する場合もあるようです)
③45年版は、作曲からかなり時間が経ており、大幅に改編されているため、ところどころお馴染みではないサウンドが出てきます。特に、あのねばねばした終曲が、オリジナルで4分音符を使用しているところで8分音符+8分休符に変えられており、粘っこさ(しつこい)に欠けるため劇的な雰囲気が損なわれているキライがあります(これも、演奏によってはこの曲だけ差し替える、または音符を変更する事も行なわれているようです)
・・・・って、この曲は実は演奏した事がありません。というか、コンバス実に面白くない。最初だけ。だいたい、ストラヴィンスキーのオリジナル版の指定は4管編成、16型にもかかわらずコンバスたった6本。。。重要じゃ無いのね・・・という感じ。
あ、でも聴くのは好きですよ。やっぱりストラヴィンスキーの中では「火の鳥」と「プルチネルラ」は疲労感を感じずに聴けますから(笑)
音源は各版とも持ってます。しかも修正加えたヤツ
全曲版が ドラティのデトロイトとブーレーズのシカゴ
11年版はアシュケナージのサンクトペテルブルグ
19年版はバーンスタインのイスラエルフィル
45年版はマイケル・スターンのチューリヒ・トーンハレ
どれもたまたま図書館にあったもので、満足というものでは無いですけど。
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