今日の音楽 6月2日 ハネケンのフックト・オン
ハネケンは、桐朋のピアノ科を卒業しましたが、クラシックのピアニストで食べて行く難しさから、父親に死別した1歳以降自分を育ててくれた母親に一刻も早く恩返しがしたいという思いで軽音楽の道を選んだわけです。スタジオミュージシャンとして非常に高いレベルであったために重宝され、当時のサラリーマンの月給分を2日で稼げるほどになっていました。
その後、クラシックの演奏会にもしばしば登場するようになり、ポップスの世界と並行してクラシックをより親しみ易くといった試みをしていったわけです。
アニメ、TV番組、映画のアレンジや演奏を多く手がけていますが、彼のCDにフックト・オンシリーズがあります。フックト・オンといえば、その昔のディスコブームの時にクラシック音楽をビートに乗っけて繋げるというのが流行しましたが、ハネケンのそれは、ディスコ狙いではなくて、クラシック音楽を楽しく、より多くの人に聴いてもらいたいという事で生まれたわけです。1作目がフックト・オン・モーツァルト、つづいてフックト・オン・チャイコフスキー、そしてフックト・オン・スペイン。モーツァルトやチャイコフスキーは過去のフックト・オン・ブームの時にいろいろな人が取り上げましたが、フックト・オン・スペインは先例がありません。ビゼーのカルメンを柱に、スペイン奇想曲やスペイン交響曲などスペインの名がつく音楽や、ファリャ、ロドリーゴなどのスペイン作曲家の曲、さらに自作曲も取り上げたメドレーです。
« 今日の音楽 6月1日 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲 | トップページ | 今日の音楽 6月3日 ウィーン気質 »
« 今日の音楽 6月1日 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲 | トップページ | 今日の音楽 6月3日 ウィーン気質 »
コメント