今日の音楽 5月16日 眠れる森の美女
「眠れる森の美女」の話自体は民話ですが、それを何人かの童話作家が編纂しています。最も有名なのがグリム兄弟(題名は茨姫)とペローです。日本で知られているストーリーはグリム兄弟のもので「長い眠りについた姫の事を聞きつけた とある国の王子がキスによって眠りを覚ます」というところで終わっていますが、ペローのものはその後「キスで目が覚めるのではなく100年の期間が過ぎて目が覚める」という事と「王子の母親が人食いで、姫と子供を食べようとするのを王子が救う」という後日談があります。ディズニーの映画もペロー原作となっていますが、その実は原作とは若干異なっているようです。
チャイコフスキーのバレエ「眠れる森の美女」も台本はペローのものを下敷きにしており、元々は4時間もの時間がかかる長編でした。現在は縮小版が普及していてそれでも2時間かかるという三大バレエ中最も大作となっています。
全3幕からなるバレエは、実際のところ第2幕でストーリーが完結していて、第3幕は二人の婚礼のパーティの場面。ここには長靴をはいた猫や、赤ずきん、シンデレラまで登場しストーリーとは関係なく華やかなバレエを披露するわけですね。
全曲聴くとあまりにも長いし、組曲版(20分程度)では物足りないという方にはディアギレフが編曲した「オーロラ姫の結婚」という45分ぐらいのバレエがあるのですが、何故か有名な「ワルツ」や「パノラマ」が入っていないのでご注意くださいませ。
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