今日の音楽 4月30日 埴生の宿
1855年4月30日は、ヘンリー・ローリー・ビショップの命日です。ビショップと言っても、ピンと来ないとは思いますが、「埴生の宿」の作曲者です。
元々は、バレエ音楽やオペラを作曲していたイギリスの作曲家でしたが、「魔弾の射手」などで知られるウェーバーに挑んで惨敗し、オペラ作曲家としては生命を絶たれ、指揮者などで活躍しました。
唯一、知られている「埴生の宿」は、オペラ「ミラノの乙女」の中で歌われた曲ですが、タールベルクがピアノ独奏用の変奏曲に編曲したり、いくつかの曲に使われています。また、「ビルマの竪琴」「火垂の墓」などの映画でも使われていました。特に「ビルマの竪琴」では、僧になった主人公の水島上等兵を日本に帰国させるために、同じ中隊の兵隊たちが「埴生の宿」を歌うシーンは、名シーンとして残っています。
埴生は、粘土分を50%以上含む耕作に適さない土地のことで、そこから、埴生の宿は「みすぼらしい家」という意味です。
キリテ・カナワの歌です。