今日の音楽 4月4日 序奏とロンド・カプリチオーソ
サン=サーンスという作曲家は、フランス国民音楽協会を設立し、フランス音楽の興隆に多大な貢献をしたにもかかわらず、フランス音楽の作曲家としては評価がイマイチです。というのも、当時芽を出してきた印象派音楽を否定し、古典派・ロマン派の音楽を志向し孤立していた事が大きな原因のひとつです。
また、皮肉屋でズケズケと批評する性格も、ドビュッシーらの逆の批判を受ける原因にもなっていたようです。
確かに、サン=サーンスの音楽は同時代のフォーレなどとは全く異なる音楽で、ガッシリとした形式に裏づけされたフランスのエスプリを感じさせる音楽という感じでしょうか。
サン=サーンスは色々な分野の音楽を作曲しています。交響曲、協奏曲、オペラ、宗教曲それぞれで代表作を残していますが、ヴァイオリン独奏とオーケストラによる作品は得意分野のひとつだと思います。ロマン派コンチェルトの傑作のひとつヴァイオリン協奏曲第3番もそうですが、ハバネラなどの小品も優れた作品が多いと思います。その中でも、代表的なのがサラサーテのために作曲した、序奏とロンド・カプリチオーソです。メランコリックな序奏と技巧的な舞曲の主部からなるヴァイオリン独奏とオーケストラのための曲で1867年4月4日に初演されています。
ミンツのヴァイオリンです。
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