今日の音楽 4月19日 ヴァイオリン協奏曲(ベルク)
ベルクの作品の中でも、最も演奏される機会が多い曲のひとつ、ヴァイオリン協奏曲が初演されたのが1936年4月19日バルセロナでした。1935年8月11日にこの曲を完成させたベルクは、初演を聴く事が無く12月24日に急逝しており、この作品はベルクが完成させた最後の作品になります。
勿論無調性音楽ではありますが、第1楽章にケルンテン地方の民謡を引用したり十二音音楽に近い風合いを持った作品です。
2つの楽章からできていますが、それぞれの楽章は2部構成になっています。
第1楽章はソナタ形式のアダージョの第1部と、民謡の引用からなるアレグレットの第2部からできており演奏時間は10分程度。
第2楽章はカデンツァ風と評される技巧的かつ後半は激しい音楽になっていく第1部と穏やかな第2部で20分程度の演奏時間です。
この曲は「ある天使の思い出に」と献辞が付されています。この「ある天使」というのは、ベルクが可愛がっていたマノン・グロビウス(アルマ・マーラーと2番目の夫グロビウスの子供)の事で、彼女は19歳で亡くなっています。
第2楽章後半です。« 今日の音楽 4月18日 リュートのための古風な舞曲とアリア第1番 | トップページ | 今日の音楽 4月20日 交響曲第7番(ベートーヴェン) »
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