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2009年4月 7日 (火)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 6

モーツァルトの交響曲第39番の第2楽章については見解が分かれる。39番自体が、モーツァルトの作品中最もメロディックな曲であるという評価があり、第1楽章も第3楽章もメロディが非常に重視されているという点から考えると、通常メロディックとされる緩徐楽章に少し物足りなさを感じるという人、「白鳥の歌」と言われる所以がこの楽章にあると感じる人。3921
音楽に対する感じ方は人それぞれだと思うが、私自身も例えば40番の厳しさを思わせる第1楽章の後の暖かみのある第2楽章に比べると、39番の第1楽章が非常に美しいために第2楽章に少し物足りなさを感じてしまう。逆に中間部の低弦の刻みと管楽器の伸ばし音の中で歌われるヴァイオリンの厳しさを感じさせるメロディが新鮮に聴こえてくる。

第3楽章は、個人的にはモーツァルトの交響曲のメヌエットの中で最高の楽章だと思っている。トリオで転調しないという従来型のメヌエットとは一味違う上に、編成にオーボエを入れずにクラリネットを2本入れたという事を十二分に活かして非常に美しいメヌエットになっている。主部のヴァイオリンの裏打ち(実際には8分音符の連続なのだが、ヴァイオリン以外が頭だけを打つため、裏打ちとして聴こえる)を含めた力強く美しいメロディも良いが、何と言っても圧巻なのはトリオである。トリオ前半と後半は、クラリネットのデュオである。1st クラリネットが(転調が無い事もあって)主部のメロディに良く似たメロディを朗々と歌う下で、2nd クラリネットが分散和音を訥々と吹いて行く。中間ではヴァイオリンがわずか8小節の繋ぎのメロディを弾いて、ホルンが再度クラリネットに繋ぐというシンプルだがホッとする構成である。3931
この楽章では、コントラバスは完全に裏方に徹する。主部ではヴァイオリンの裏拍の音がくっきり出るように頭打ちは短めに弾く。トリオでは、全く音色を変えて柔らかい音で頭打ちを行う。この音色の変化がきちんと感じられれば成功だと思う。

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