パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 3
イタリア奇想曲の後は、ぐっと編成を小さくしてモーツァルトの交響曲第39番です。
この曲は、今回の演奏会では裏メインと言っても良い曲。ウチのオケでは毎回定期演奏会毎に持ち回りで「演奏会実行委員長」なる人が任命されて、委員長を中心に選曲から指揮者・ソリスト等の人選、演奏会場選びが行われるのですが、選曲は余程の事が無い限り、最低1曲は委員長の希望が優先されます。今回は、実行委員長の希望はメインのシューマンでは無くて、このモーツァルトの39番シンフォニーでした。
私自身も 35番以降のモーツァルト後期交響曲では、この39番が最後に残された曲になります。モーツァルトの後期交響曲は一応2管編成ながら、少しずつ楽器が欠けている、編成が小さくて管楽器のローテーションが稼げない、時間が短くてメインの曲にならない・・・のに難易度が高いので、アマオケではそうそう取り上げられないのが事実。6曲全て制覇できるのは幸運です。と言ったって、制覇というにはおこがましいかな。どの曲も非常に難しいです。
元々長調の曲が殆どのモーツァルトの交響曲(短調は2曲だけ)の中でも、最も明るく優美と言われるのが、この39番の交響曲。有名な40番とジュピターと合わせて3大交響曲と言われていますが『大』の文字が相応しくない美しい曲です。最もこの優美さがどこから来ているのかと言うと、オーボエが無いという非常に珍しい楽器編成だから、などと言うとオーボエ吹きに怒られそうですが・・・
前述したとおり、この曲は2管編成といっても、オーボエが無しでフルートも1本だけ。トランペットも第2・3楽章は登場しません。従って、管楽器の主役はクラリネットとホルン。木管・金管の中で最も甘い響きを奏でる2つの楽器が主役なので、そこから優美さを醸し出しているのかもしれません。
とは言っても、実は曲自体はゆったりした曲ではありません。チェロと殆どユニゾンになるコントラバスにとっては超絶技巧の連続。そんな技術的な難しさをおくびにも出さず優美に低音を奏でて下支えをしてこそ、この曲におけるコントラバスの値打ちがあるというものです。本番に向けて、汗かき、必死の形相を外の出さずしっかりと弾けるように、これから仕上げです。
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