西東京フィル ニューイヤーコンサート
今日は、西東京フィルハーモニーのニューイヤーコンサートにエキストラ出演してきました。場所は西東京市保谷にある こもれびホールという中規模ホール。収容人員が800人程度のホールで、シュトラウスのワルツ「春の声」、シューベルトの交響曲第8番「未完成」、ドヴォルザークの交響曲第7番というバラエティに富んだ組み合わせでした。
この3曲の共通点は、どちらかというとアンサンブルより旋律を聞かせる曲。こういう曲は、コントラバスでも随所に旋律が出てきます。(除く ウィンナ・ワルツ)
パイオニアのオケでも、数年前に合唱団とのジョイントのコンサートで、ウィンナ・ワルツを数曲演奏しましたが、ウィンナ・ワルツは概ねコントラバスは頭打ち。だいたい、木管と1stヴァイオリン、チェロが旋律を受け持ち、内声と言われる2nd ヴァイオリンとヴィオラが後打ちの「チャッチャ」を引き受けるという事で、美味しいのは旋律楽器だけ。頭打ちは非常に重要!と言われたって、美味しくないことには変わりありません。
未完成は、ご存知の通り2つの楽章だけしか完成しておらず、その2つの楽章も非常に繊細で神経を使う曲です。第1楽章の冒頭のチェロとコントラバスで演奏される動機は、非常に低い音域で演奏されます。今まで、「未完成」は2回演奏しましたが今回は初めて五弦での演奏になるため、1オクターヴ上げる必要が無いのは良いのですが、まだ一番下の弦が鳴りきりません。特に、ゴ~という音ではなく、繊細なメロディとして鳴らすところまで行っていないのが自分としては非常に残念ではありました。
ドヴォルザークの7番は、私の好きな曲のひとつです。特に第2楽章の素朴な美しさは心が洗われる想いがします・・・が、演奏するには難しい曲です。第3楽章のリズムの取り難さと第4楽章の異常に高い音とやたらに飛ぶ分散和音。しかも、ブラームスやドヴォルザークはコントラバスをかなり酷使します。元々、オケを支える重低音を出すのは得意な楽器なのですが低すぎてはっきりしない音を根音として使うとモヤモヤした感じになってしまいます。ベートーヴェンやモーツァルトは1オクターヴ上をチェロが弾くため本来の意味の支えで済むのですがブラームス、ドヴォルザークはオクターヴ上にあるべきチェロの音が無くてベースが低いところで蠢く事が多いのです。
今回のオケでは、チェロ8本のところをベース4本でしたので非常にキツカッタ。案の定ステリハでは低音が聴こえにくいという指摘を受け、本番では1ランクアップ。とてもくたびれました。
エキストラの分際で、偉そうなことは言えませんが、1回目の練習の時はかなりバラバラでどうなる事かと思いましたが、このオケ比較的音程に対する感覚が良いようなので、アインザッツさえ揃えば、かなり良い演奏を聞かせる事が出きると感じました。音の質も悪くないし・・・
うちのオケに比べるとこじんまりしてはいますが、それはそれで別の良さがあると思います。これからも頑張ってくださいね。