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2007年6月28日 (木)

B級名曲グルメ4 ルクセンブルク伯爵のワルツ

作曲者のレハールは、言わずと知れた20世紀のウィーン風オペレッタの大家。代表作は「メリー・ウィドウ」だがオペレッタだけでも18曲の作品を書いている。父親はドイツ人、母親はハンガリー人でウィーン子では無いが、ウィーン風のどことなく優美でウィットに富んだ作品が多い。

このルクセンブルク伯爵のワルツは、オペレッタの「ルクセンブルク伯爵」の中のワルツ。導入部こそ短調だが、ワルツに入るとメリーウィドウワルツ同様、優美な旋律の連続である。彼の作品の特徴はクライマックスでも優雅さを決して損なわない事。ヨハン・シュトラウスのように次々から新しいワルツの旋律が出てくるというわけでは無いが、それでもウィンナーワルツの特徴を出し、いくつものワルツを合体させた作品である。若干中だるみの感があり、6分という時間がちょっと長く感じられてしまうのは残念である。
また、コーダが極端に短く、ワルツからわずか5小節のコーダがついているのもちょっと唐突の感は否めない。

2007年6月25日 (月)

第17回定期演奏会 顛末期

演奏会終わりました。ご来場頂いた皆様ありがとうございました。

まだ、録音とか聴いていないので細かい反省などは後でするとして、とにかく今回は珍しく事故も無く終了しました。
ダッタン人の踊り、ハイドンのロンドン、展覧会の絵というポピュラーな曲を配し、挙句の果てにアンコールも威風堂々第1番という超有名曲、ウチの演奏会としては珍しいプログラムと言えるでしょう。
コントラバスの団員内で、アンコールの最後に楽器を回そうかなどという話もありましたが、リハーサルで出来なかったのでちょっと無理かなというのが個人的な判断。結局何か事故があったら、景気付けにやりましょーか、という事でトップ判断という事にしました。展覧会の絵の全休の曲の最中に密かに楽器を回せるか確認してみたところ、椅子にコツン。やめました。

いみじくもレセプションの挨拶で新入団員にして私の高校の先輩のヴァイオリン弾きが「アマオケの中には本番に強いオケが結構あるけれど、このオケは異常」と評したとおり、リハーサルまで冷や冷やものの管楽器ソロも結果的に殆ど問題なし。結構平均年齢が高い分、ステージ慣れした奏者が多く、「本番に燃える」事が空回りせず、逆効果としてアガル事もあまり無いというのが大きな要因かもしれません。それから皆本番好きが多いのかもしれませんね。多分、ここ数週間の練習やゲネプロ、ステージリハーサルを通して、遥かに良い出来だったと思います。

今回は、はっきり言ってコントラバスは比較的楽をさせて頂きました。勿論音程合わせやモチベーションの維持では逆に苦労しましたが・・・。次回の「さまよえるオランダ人」の序曲は超難曲、ベートーヴェンのエロイカも一筋縄ではいかない曲です。1ヶ月の休息を経て、来月後半からリスタートです。

2007年6月23日 (土)

明日は本番です

いよいよ明日は演奏会本番です。
今日のGP(ゲネプロ)、あまり冷房効いてなかったので汗みどろでした。疲れました。

で、とりあえず形にはなってきましたかね。
うちのオケは会社のスローガーンにあやかって、より多くの人に感動をというテーマで毎回の演奏会に取り組んでいます。プロに比べれば未熟な技術、学生オケに比べれば圧倒的に少ない練習量を補って感動を与える術を指導してくれているのが黒岩英臣先生。今回も、1曲に割く練習時間が少ないプロと異なる、「こんな事を徹底的にやってみよう」という言葉に乗って練習してきました。

今回は、とても親しみを持てる曲を集めたため、普段来ていただけないお客様に来ていただけるという反面、聞き慣れた曲はちょっとやそっとでは、面白い演奏、楽しい演奏にはならないので結構大変だと思います。ボロディンは様々な踊りをお客様に披露できるか、ハイドンはその場跳び(要するに弾むように演奏する、しかし決して走らない-勝手に早くならない-という事です。そして展覧会は、聴いた皆様ひとりひとりの脳裏にどんな絵を焼き付けられるか。それがハルトマンの絵に似ていれば成功ですね。

2007年6月22日 (金)

コントラバスの不思議(7)

久しぶりですね。このタイトル。

大体、コントラバスというのは弦楽器の中では実は異端児なのです。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロはヴァイオリン属で基本的には音域が異なるだけ。ところがコントラバスはヴィオール属というヴィオラ・ダ・ガンバなどの仲間。今でこそ形はヴァイオリンに似た形のものもあるのですが、元来の形は丸みを帯びた形ではなくてストンと肩が落ちたようなものでした。
そういうわけで、ヴァイオリン属の他の弦楽器と一緒に合奏をするために色々工夫さされたりしています。そのひとつが五弦なわけです。

もうひとつ不思議なのがソロチューニングというヤツ。これは結構厄介です。普通のコントラバスのチューニングは高い方から ソ-レ-ラ-ミ(-ドかシ)なのですが、これより全ての弦を長2度高くチューニングします。ラ-ミ-シ-ファ♯-ド♯です。何でこんなことをするかというと・・・響きが良いそうです。で、基本的にはソロチューニング用の弦を使います。これで厄介なのが、チューニングを別のものに変えておきながら、演奏するときは、あたかも普通のチューニングであるように演奏します。つまり移調楽器にはや代わり。記譜より短七度低い音を出すわけです。(普通は記譜よりオクターヴ=8度低い)。厄介でしょう。

2007年6月20日 (水)

Midi制作状況

新世界より がようやく完成して先々週アップしましたが、カルメン組曲はあと2曲残っています。9曲目の衛兵の交代は何とか完成してチェック待ち。この曲作ってて面白くなかったです。こういうアンサンブルがあまり無い曲(ソロパートが多い曲)は完成した時に聞いても ヤッター という感じが無くてつまらないです。

で、それと並行する曲は、ワーグナーの「リエンチ」序曲をやる予定です。ワーグナーは「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲以来。ワーグナーの場合はビゼーと違ってアンサンブルの面白さは満喫できるのですが楽器の数が多い、移調楽器が細かく移調を繰り返すなど結構手間がかかります。

アマオケの場合、ワーグナーの作品のうち取り上げ易いのは、「リエンチ」「さまよえるオランダ人」「タンホイザー」「ローエングリン」「マイスター」まで。「指環四部作」や「パルジファル」などは、ワーグナーチューバなどという超特殊楽器が登場したりしてなかなか取り上げつらい。その中では、この「リエンチ」、最もマイナーな作品かもしれませんが、実は私の好みで選ばせて頂きました。ワーグナー特有の分厚い音をうまく表現したい、というのがこの曲に対する抱負です。

2007年6月19日 (火)

音楽小話:大作曲家のお好きなメロディ

クラシック音楽の世界にも、多くの作曲家に愛されたテーマ(作品)は存在する。例えば、18世紀イタリアの作曲家パイジェルロの歌劇「水車屋の娘」の中のアリア「ネル・コル・ピウ(うつろな心)」は変奏曲の題材として非常にたくさんの作曲家に取り上げられている。メジャーなところではパガニーニのヴァイオリン独奏曲<「うつろな心(ネル・コル・ピウ)」の主題による序奏と変奏曲>、テオバルト・ベームのピアノ伴奏つきフルート曲<「ネル・コル・ピウ」による序奏と変奏>、ベートーヴェンのピアノ曲<パイジェッロの歌劇「水車屋の娘」の二重唱「うつろな心」による6つの変奏曲ト長調>、ジュリアーニのギターのための協奏作品<うつろな心による大変奏曲>など、があります。

ところが自分の作曲した曲や主題、モチーフが気に入って様々な形を変えて曲づくりをした作曲家も少なからずいます。その代表的な例としてベートーヴェンがあります。
1800~1801年にかけて作曲された 12のコントルダンスWoO.14の第7番、わずか1分に満たない短い曲ですが、非常に聴きなれたメロディの曲です。この曲をそのまま転用したのが、バレエ「プロメテウスの創造物」の終曲。これも1800~1801年に作曲されています。さらに、この曲を変奏曲のテーマとして転用したのが1802年に作曲されたピアノのための<「プロメテウスの創造物」の主題により15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 作品35>。そして、このメロディを使った頂点の曲が 交響曲第3番変ホ長調「英雄」作品55、1803年~1804年にかけて作曲されています。このテーマは第4楽章に使われ、しかも第4楽章は古典的な交響曲には珍しい変奏曲のスタイルを取っています。この4曲まとめて聴いてみるのも面白いかもしれませんね。

ちなみに、この英雄交響曲、最終的には「英雄=実際はボナパルト交響曲」という表題は破棄されているのですが、その原因については、以前は英雄ナポレオンに捧げる曲として書いたが、ナポレオンが皇帝になり諸外国征服の戦争を起したことに絶望してベートーヴェン自身がこの譜面の表紙を破棄したという説が有力だったようですが、最近では、ベートーヴェンのナポレオンに対する尊敬の気持ちは最後まで失われておらず、寧ろそのような英雄に捧げる曲に4回目の使いまわしのテーマを使った事に自分自身で恥じ入って表題を取り下げたという説もあるようです。

ちなみに、さすがに音楽の最高峰の交響曲に使用した後はこのメロディも封印され、二度と使われることはありませんでした。

2007年6月18日 (月)

第17回定期演奏会 14

展覧会の絵 第9曲は鶏の足の上の小屋。鶏の足というのは、切り株の事でロシア民話の魔女バーバヤーガの小屋も鶏の足の上にある。ハルトマンは、この伝説から小屋正面に文字盤を配した時計のデザイン画を残している。
音楽は、弦楽器、管楽器による打楽器のような激しいリズムが次第にメロディを形成していく。中盤は、フルートの六連符の上に、ファゴットとコントラバスのピチカートが不気味な旋律を奏でる。再現部分に戻ると最後に弦と木管によって上行音階が幾度となく繰り返され、そのまま終曲のキエフの大門へと突入していく。

キエフはロシア文化の礎を築いた都市で、11世紀には5つの城門に囲まれて威容を放っていた。
この曲は荘厳なテーマの間に3度、静寂が現れる。その度に、曲はクレッシェンドをしてフォルテ、フォルティシモに持っていかなければならない。最後、4度目のテーマは、管楽器は4分の4拍子、弦楽器は2分の3拍子でメロディを奏でる。きちんと聞けば微妙にメロディがずれている事がわかるのだが、その圧倒的な響きの中、この二つの拍子が完全に融合していしまっている。ラヴェルのオーケストレーションに改めて敬服する。とにかく最後はあらゆる鳴り物と共に劇的に終わりを迎える。

実は、最後は当然の事ながらルパート(テンポを遅く)するのであるが、練習の度に遅くなっている。管楽器は最後の腹筋をふりしぼり、弦楽器は最後の力を振り絞りこのテンポの揺れについていかなければならない。ヴァイオリンなどはトレモロなのでよいが、コントラバスは全音符4つがタイになっているので、打ち合わせでは弓を2往復させるという事だったのであるが、この前の練習では3往復でも足りなかった。従って、この部分はフリー。何往復でも好きなだけという事にした。

本番は一体何往復するのやら。

理屈はとにかく、キエフの大門はとにかくワクワクしながら聞いてください。期待に応えるようがんばります。。。

2007年6月17日 (日)

週間ダウンロードランキング 6/17

久しぶりのランキングです。6/10-6/16です。

1.ベートーヴェン 交響曲第7番第1楽章 25
2.ドヴォルザーク 交響曲第9番第4楽章 20
3.ベートーヴェン 交響曲第7番第4楽章 17
4.ドヴォルザーク 交響曲第9番第1楽章  11
  エルガー 行進曲威風堂々第1番    11
6.チャイコフスキー 1812年        10
 ビゼー  アルルの女より ファランドール 10
 モーツァルト フィガロの結婚序曲   10
 ミーチャム アメリカン・パトロール   10
.
カルメンの9曲目が遅れているためか、カルメンが全部ランク外になりました。
9曲目は来週あたりに完成できそうです。

2007年6月16日 (土)

第17回定期演奏会 13

展覧会の絵7曲目は リモージュの市場。リモージュは中部フランスの陶磁器の町。市場に集まった女性の機関銃のようなおしゃべりが打楽器とオーケストラのアンサンブルで描写される。この楽章もコントラバスはお休み。それにしても・・・ああ、けたたましい

アタッカ(休みなく)でつながるカタコンベは古代ローマの墓地。キリスト教がローマで公認される前に信仰を守り抜いた信徒たちの洞窟地下の墓地である。ハルトマンは、灯火をたよりにカタコンベを調査する後姿の自画像を描いている。
ファゴット、クラリネット、コントラファゴットと金管楽器、コントラバスのみによる荘重、重厚な音楽で四分音符より短い音は登場してこない。最後にタムタムが厳かに鳴らされる。
続く、プロムナードは死者の言葉による死者との対話という題がつけられており、ハルトマンとの対話を追想するプロムナードとなっている。コントラバスは弱音器をつけて演奏する。
実は、この曲にもひとつコントラバスにとって難点がある。このプロムナードの最後でコントラバスは二部に別れ、下のパートは最後の小節が1拍目に8分音符があって、それで終わるが、上のパートはF♯のポジションのプラジオレットが小節の最後までディミヌエンドしながら存在する。次のババヤガは非常に固い音(フォルティッシモ+スタッカート、その上 ダウン+ダウンのボウイング)を強く弾かなければならないのであるが、プロムナードとババヤガの間もアタッカで繋がるので、弱音器をはずす暇が無い。やむを得ず、最初の1小節は弱音器をつけたまま、固い大きな音を弾かねばならないという矛盾が生ずる。そして次の1小節が休みの間に弱音器をはずすのである。

2007年6月15日 (金)

第17回定期演奏会 12

「展覧会の絵」の5曲目は、殻をつけたひなどりのバレエ。ゲルベルというボリショイ劇場の指揮者兼作曲家の「トリルビ」ぼいうバレエの衣装デザイン画として書かれた「大きな卵の殻の上部から両手と頭を、下から両足を出した踊り手」の絵。
フルートとオーボエ、クラリネット、弦のピチカートの掛け合いによるユーモラスな鳥の鳴き声と踊りから始まり、中間部ではヴァイオリンの不安定なトリルにチェレスタ、ハープも加わる。最後は、ズッコケ。この曲もコントラバスは全休だが、安心して聴いていられる曲ではない。

6曲目は、サミュエル・ゴールデンベルグとシュムイレ。金持ちと貧しい二人のユダヤ人を対象的に表したもので、2枚のスケッチからなる。金持ちのユダヤ人を木管と弦のユニゾンで、大げさに尊大に表現し、ミュートをつけた小型のトランペットが貧しく虐待されるユダヤ人を描いている。実は、この曲は「展覧会の絵」の中のコントラバスの最難関曲のひとつ。なにしろ音域が高い。テナー記号(またはオクターヴ記号)が登場する。
コールアングレ、クラリネット、バスクラ、ファゴットの木管楽器とヴァイオリンからコントラバスまでがわずか1オクターヴという音域のユニゾンで演奏するのである。ヴァイオリンの一番低い線G線の1オクラーヴ下がコントラバスの一番高い線G線なのだから、コントラバスがヴァイオリンと1オクターヴ違いで弾くという事は、G線の音域より高い音しか出てこないという事である。左手のポジション(音程を決めるために弦を押さえる場所)の関係で、他の弦も使うが、その一番高い線の開放弦の音(何も押さえない音)から1オクターヴ半上のシ♭まで出てくる。チェロと同じ実音で弾かなければならない。
コントラバス同様、トランペットも難関中の難関曲である。
やがて、この二人が激しく絡み合いながら、最後は金持ちが圧倒してしまうのである。

2007年6月14日 (木)

第17回定期演奏会 11

3曲目はチュイルリー。これはパリのチュイルリー公園での娘と子供たちのスケッチである。コントラバスは全休なのでお客様と一緒に聞かせていただこう。
この曲は三部形式で、主要部は木管の軽快なリズム、中間部は弦楽器の伸びやかな合奏になっている。軽やかさを売りにする楽曲なのだが、演奏者は真剣そのもの。その対比をご覧くださいな。

4曲目のビドロ。言語ではビコウォという発音が近い。ポーランド語で家畜の牛の意味であるが、虐げられた群れという別の意味もある。ハルトマンはポーランドレジスタンスの処刑の絵を描いており、ムソルグスキーの音楽も遠くから牛車が近づき再び遠ざかるという表向きの音楽に、抑圧された民衆が隠れていると言われている。チェロバスとファゴットの牛車の歩みの上にチューバが重たい引きずるようなメロディを奏でる。但し、このチューバのソロは非常に音域が高いため、通常はユーフォニウムで吹くようである。
コントラバスは弱音器をつけて二部に分かれて、八分音符を刻む。引きずるような歩みであるが決してテンポを乱してはいけない。やがて、牛車が近づくと弱音器をはずしてクレッシェンドをしていく。この弱音器はずしがミソである。楽譜には poco a poco senza sordと書かれている。 少しずつ弱音器をはずしなさい という事であるが、これはゆっくりはずせという意味では無い。各奏者がバラバラに外していくという意味である。ここで、我々はあるルールを作ってそのルールの元に順番に外すことにしている。これで音が薄くなる事をできるだけ避けるように工夫した。その後は、逆もある。バラバラに嵌めていくのである。そして牛車は遠ざかっていく。最後にはコントラバスの半分によるピチカートが1小節残る。

続くプロムナードは短調になり木管楽器-木管、弦に受け継がれチェロバスとハープのハーモニクスの音で終わる。

2007年6月13日 (水)

第17回定期演奏会 10

これも、10回目ですね。結構しつこいっていわれそうですが。

展覧会の絵、2曲目の古城。ハルトマンは古城の絵にスコモローヒ(ロシアの詩人兼音楽師)の影を描いたそうです。16世紀モスクワ大公が自治都市のノヴゴロドを制圧して、その血の文化を担っていたスコモローヒを多数モスクワに連行したという史実を暗示していると言う説もある。
この曲は、終止暗い曲である。弦楽器はずっとミュートをつけて演奏する。まずは、低弦のチェロバスと第2ファゴットのオルゲルプンクトに乗って、第1ファゴットがテーマを演奏する。それにヴィオラが加わり独奏楽器がサキソフォンに変わる。やがて第2ヴァイオリンが加わり、その後で第1ヴァイオリンに旋律が移行する。クラリネット、オーボエ、フルートと次第に高い音の木管が加わり暫くは木管と弦によるメロディの繰り返しがある。そして再びサキソフォンのメロディに戻り音楽も次第に消えかかったところでサックスがひとうなりして終わる。

続くプロムナードは再びトランペットのソロではじまり、2拍遅れでチェロバスとファゴット、コンゴラファゴット、バスクラが加わっていき、2小節目からTuttiになる。このプロムナードは終止形をとっておらず、最後にプロムナードの断片をハープとヴィオラ、チェロ、ホルンが演奏して、次の曲に休み無く(間はあけるが)入る。

ここでひとつ問題なのは、「古城」でつけたミュートをどこではずすかである。ヴィオラ、ヴァイオリンは、「古城」が終わってからしばらく音が出るまでに時間があるので問題は無いが、問題はチェロ・バスである。チェロは最後の方まで伸ばしで音が残るので、はっきり言って諦めるしかない(適当にはずすしかない)。コンバスは最後のピチカートを弾いてから「古城」が終わるまで1小節以上あるのだが、ここはチェロとサックスが小さな音でロングトーンを鳴らしているので、ガサガサといいう音は禁物。プロムナードの頭2拍がトランペットのみだがフォルテなのでその2拍にかけるしか無いのである。もしミュート落下などの事故があったら、「あら、やっぱり」などと思って頂ければ、と思う。

2007年6月12日 (火)

第17回定期演奏会 9

展覧会の絵の1曲目(プロムナードは曲数に勘定しないため)は、グノーム-地底の小人。ヨーロッパ各地に民話で地中の財宝を守るこびとの妖精。ハルトマンはグノームの形をしたくるみ割りのデザイン画を残している。

地底の不気味な雰囲気を表す動機がクラリネット以下の木管とヴィオラ以下の弦楽器で奏せられる。原曲では、フェルマータを多用しているが、ラヴェル版ではフェルマータを減らして不気味な中にも躍動感を表現している。我々の演奏では、この動機の6つの8分音符がなかなか粒立って聴こえてこない。ここを難しくしているのは、音域の狭さである。この動機の6つ音は全ての楽器の同じ音のTUTTIで演奏する。弦楽器は、ヴィオラ、チェロの上とチェロの下、コントラバスが同じ音で演奏する。管楽器もファゴット1とクラリネットがヴィオラグループと同じ高さ、バスクラとファゴット2、コントラファゴットがコントラバスと同じ高さ、要するにわずか1オクターヴの同じメロディを多くの楽器が合奏するためにモゴモゴ状態に聞こえやすいのである。この曲の中間部は、チェレスタが出てきて、高弦がポルタメントで不気味なスケールを演奏する(しかも頂点はフラジオ)。
また、地底の動機の後、2つめの中間部は管楽器で演奏される重々しい音楽。そしてコントラバスまでポルタメントを演奏する中、重々しい音楽が頂点をむかえる。その後コントラバスは指がつってしまう長いトリルがあり、エンディングへ向かう。とにかくこの曲は、流れがよどんだ中でポルタメント、トリルなどの特殊奏法がちりばめられており、筋力を使う曲である。

次のプロムナードはホルンのソロで静かに演奏される。ヴァイオリンが最後に登場するだけであとはずっと管楽器だけで演奏される。この間にコントラバスは1回目の小休止である。

2007年6月11日 (月)

第17回定期演奏会 8

展覧会の絵、開幕です。

まず、最初の絵に行く通路をそぞろ歩き。有名なトランペットのソロで始まる最初のプロムナードです。
4分の5拍子と4分の6拍子の組み合わせを基本とするこのメロディは要するに11拍からなるわけです。最初はトランペットのソロ、続く11拍は、4本のホルン、2本のトランペット、バストロとチューバのアンサンブルに同じトランペットのソロメロディが乗っかります。金管楽器郡の組み合わせで更に4小節進行すると弦と木管に受け継がれ4小節、その後は全楽器群が1小節だけ集合。2分の3拍子のつなぎ目の後は4分の6拍子で最後まで演奏されます。
この曲は変ロ長調で書かれていますが、細かな転調が繰り返され調性が安定しませんが、最後は変ロ長調の和音で終わります。

この曲は、トランペットのソロが脚光を浴びますが、実はアンサンブルが非常に難しい曲です。ちょっと間違うと気持ち悪くなる和音進行が随所に使われているため、左右の耳をおっ立てて演奏しないとなりません。トランペット以外は簡単そうに思えるかもしれませんが、本当は結構神経を使う曲なんです。コントラバスも途中からの登場ですが、最初の音がちょっと有り得ないGes(G flat)という音です。だいたい、コントラバスの最初の音と最後の音は根音(各調性の基本となる音、基音ともいう)の場合が多いのですが、Gesという音が根音になるGes dur(変ト長調)は♭が6つというあまりお目にかかれない調性なので最初の音がこのGesという音になる事は非常に少ない。平均律でいうと、Ges=Fis(F sharp)で、このF sharpが根音になる調性も♯が6つ。どっちにしても、このソ♭≒ファ♯を最初に弾く事はあまり無い。
という非常に音程の取りにくい音からのスタートなのです。
ま、気にしない人は気にしないでしょうが、私はとっても気になってしまうのです。まずは、この音が正しく出せるかどうか、一発目の課題です。

2007年6月10日 (日)

第17回定期演奏会 7

いよいよ、このシリーズもメインの「展覧会の絵」に突入します。
「展覧会の絵」は、原曲はムソルグスキーのピアノ曲。1874年に催された親友のハルトマンという画家の追悼展覧会で、絵と絵の間をそぞろ歩きながらながら見た印象を作曲したものです。ムソルグスキーはロシア五人組の作曲家のひとり。斬新なメロディや構成の曲を作曲していますが、極度のアル中で生活も荒んでおり未完成の作品も多い。完成していてもオーケストレーションが適当な曲もあり、彼の作品は他の人の補作や編曲で日の目を見ている物も少なくありません。

「展覧会の絵」はその中でもメロディ・題材・構成どれを取っても後世の音楽家にアレンジの意欲を与えるに十分な作品であり、様々なアレンジが存在しています。特に1970~80年代には、クラシック音楽以外の分野でも様々なアレンジをされて当時最も有名なクラシック曲のひとつでした。EL&P(エマーソン・レイク&パーマー)による展覧会の絵は、あの額縁の中が白紙になっているジャケットと共に大流行。その後、日本の電子音楽の第一人者冨田勲によるシンセサイザーの演奏、天才ギタリスト山下和仁のギターソロ版など様々な演奏が発表されています。

オーケストラ版のアレンジもかなりの種類があります。そして、その多くのアレンジが荒削りだったムソルグスキーの原典版を改訂した、リムスキー=コルサコフによるピアノ版をベースにしています。オーケストラアレンジでは、リムスキー=コルサコフが弟子のトゥシュマロフと共作したもの、「キエフの大門」にオルガンを含む大規模なストコフスキー版、アシュケナージ版などがありますが、ラヴェルによる編曲版が、展覧会の絵の管弦楽版の代名詞と言えるほど多くの人に愛されています。絵画を表すにぴったりの色彩豊かで、劇的なオーケストレーションがその魅力だと思います。

ラヴェル版の編成は、フルート(ピッコロ含む)、オーボエ、コールアングレ、クラリネット、バスクラリネット、ファゴット、コントラファゴットの3管編成、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバに加えてアルト・サクソフォンとユーフォニウムまたは小さいチューバ、ハープ2本と弦楽合奏及びチェレスタ。打楽器は、ティンパニ、大太鼓、小太鼓、シンバル、トライアングル、サスペンデッドシンバル、シロフォン、グロッケン、ムチ、銅鑼、鐘、ラチェットです。

詳細は次から書いていきます。

2007年6月 9日 (土)

更新情報 6/9

ベーシストの休日更新情報です。

ドボルザーク作曲 交響曲第9番ホ短調op.95「新世界より」第4楽章をアップしました。
ようやく完成です。作り始めたのが1月ですから5ヶ月かかりました。予定より2ヶ月余分にかかってしまいました。特に第3楽章と第4楽章の間が2ヶ月空いてしまいました。
特に第4楽章が難しいとか長いという事ではなかったのですが、原因は2つ。
ひとつは、私の勤務開始時間が9:30から9:00に早まった事。6時ちょっと前に起きて犬を散歩に連れて行って、帰ってから新聞を読んで、だいたい7時から8時15分くらいまで朝食や着替えの時間を挟んだ時間正味50分ぐらいが作成時間だったのですが、7:50ぐらいに家を出る時間が早まった為に正味30分ぐらいに短くなってしまった事。もうひとつは、イベントがあったり演奏会が近づき練習が増えたので土日が使えない事。

で、何とか完成した第4楽章は、金管の活躍が多い楽章。Midiの場合の落とし穴は、金管楽器の音量が実際の金管楽器に比べると遥かに小さい事。スコアなどでは、木管や弦がfffでも金管だけはffなどと記譜されてバランスがとられているのですがMidiでは全く逆。特に音域の高いフルートやオーボエが、トランペットやホルンの中音域やトロンボーンの低音域を消してしまう程大きく聴こえてしまいます。その為スコアと異なるダイナミクスを指定してあげないと金管のソロが木管の和音に消されて全く聞こえない。
そのため、この楽章のトランペットやホルンのffのメロディの場面ではヴェロシティ(vel)やヴォリューム、エクスプレッションを全て最大にしないと迫力が出ない箇所が数箇所あります。そこでもうひとつ困るのが、そんなところでアクセント記号がついている音がある場合。もうこれ以上強い音は表現できない。仕方が無いので相対的に伴奏の音を小さくしなければならない。一箇所音を小さくするとその前後にあるpやppの場所とバランスが取れなくなる・・・・というループにハマってしまいます。

という事で、若干ダイナミックスや音のバランスに不満なところがありますが、今はご勘弁を

そうは言っても、大好きな曲。気合を入れて作りましたので、是非全楽章聞いてください。

2007年6月 7日 (木)

第17回定期演奏会 6

ようやくハイドンも最終楽章です。ハイドンには珍しいソナタ形式の終楽章です。
104曲の交響曲を書いたハイドンの最後の楽章、実にハイドンらしい曲です。といっても、本来のハイドンの、という意味では無く、非常にスケールが大きく躍動感に満ち満ちた ハイドンのイメージにぴったりという意味です。モーツァルトにしてもベートーヴェンにしても最後の交響曲というのは非常にスケールの大きな曲ですが、この曲は全体的に明るくスケールが大きいけれど、どっしりした曲というものとは正反対の曲です。最後の交響曲と言っても彼はこの曲を書いてから14年も生きるのですから老いの晩年のにおいは全くありません。

10小節以上続くオルゲルプンクト(低音の持続音)にのって現れる主題はメロディックではありませんが、躍動的、滑らかな印象の第2主題との対象はこの楽章のスケールをより大きなものに感じさせます。非常にコンパクトな編成の中で最大限のダイナミックスさを演出し、最後まで勢いを失わずに曲を締めくくります。

この楽章は 躍動的な主題と、押さえ気味の2つの主題をうまく演出しながら勢いを失わないで最後までたどりつく事。それができれば、弾いた!という満足感が得られる。そんな曲です。

2007年6月 5日 (火)

第17回定期演奏会 5

ハイドンの「ロンドン」の第3楽章は、とっても明るく、とっても軽やかで、とっても可愛らしいトリオをともなったメヌエットです。こういう舞曲から派生した楽章は、交響曲だからといって「しっかり弾こう」などと思ってはいけません。踊りなんですから。ガッシリ弾いちゃった日には、踊りもベタ足を引きずりながらになっちまう。
しかもテンポは遅くは無いですから、しっかり弾こうと思うと遅れる。こういう楽章は遅れてしまうと命取りです。

「ロンドン」のメヌエットのコントラバスもそういう危険を孕んでいる箇所があります。主題の後の展開形。基音をオクターヴジャンプで弾く場面があります。こういうのって、コントラバス遅れ易いんですよね。その上、きちんと弾こうと思うと絶対遅れる。遅れると次の小節の頭の音と、3拍めから始まるヴァイオリンのメロディの間が詰まってしまう。そうすると全体のリズムが狂う。従って、ここは跳ぶように弾かなければなりません。が、基音(レ-レ)ですからきちんと音が出なければならない。コンバスの弦と弦の間隔は1㎝以上あります。普通だとコントラバスのこの部分(レ-レ)のオクターヴは小指でG線(1番高い線)を押さえ、人差し指でA線(3番目の線)を押さえて1弦とばしで弾きますが、この場合そんなことで遅れてはいけません。技術の未熟なアマチュアとしては、単純に高い方のレは同じようにG線を弾きますが、低い方のレは隣のDの線、いわゆる開放弦を弾くようにします。

そんな工夫をしながら弾きますが決して気難しい楽章では無いので、聴く方はお気楽にお願いします。

2007年6月 1日 (金)

第17回定期演奏会 4

ハイドンの交響曲第104番の第2楽章は緩徐楽章である。
主題は長調であるがやや哀愁を帯びた優しい雰囲気の主題である。ひたすら伸びやかに演奏する。
中間部に入ると、この主題が短調に転じて演奏されそれが変奏されていく。古典形式独特のG.P.による一瞬の静寂が優しい中に緊張感を生む、変奏はやがてリズミックに、またG.P.をはさんで再現部へ。長調で変奏が続く・・

まあ、緩徐楽章にしては珍しくメロディらしいメロディは最初の主題だけ。それが短調になったりリズム変えたり三連符で特徴づけられたり。ホルンの使い方がこの楽章の伸びやかさを生んでいる曲だと思う。で、演奏はというと音程が全てかな。こういう楽章はアンサンブルより個人の力に負うところが多い。コンバスも中間フォルテになる変奏のところ以外は静かにしかし重くならないように弾く必要がある。こういう曲こそ、音の処理(弓を弾き終わった時の音の止め方)が重要。繊細に弾きたいなあ。

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