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2007年6月12日 (火)

第17回定期演奏会 9

展覧会の絵の1曲目(プロムナードは曲数に勘定しないため)は、グノーム-地底の小人。ヨーロッパ各地に民話で地中の財宝を守るこびとの妖精。ハルトマンはグノームの形をしたくるみ割りのデザイン画を残している。

地底の不気味な雰囲気を表す動機がクラリネット以下の木管とヴィオラ以下の弦楽器で奏せられる。原曲では、フェルマータを多用しているが、ラヴェル版ではフェルマータを減らして不気味な中にも躍動感を表現している。我々の演奏では、この動機の6つの8分音符がなかなか粒立って聴こえてこない。ここを難しくしているのは、音域の狭さである。この動機の6つ音は全ての楽器の同じ音のTUTTIで演奏する。弦楽器は、ヴィオラ、チェロの上とチェロの下、コントラバスが同じ音で演奏する。管楽器もファゴット1とクラリネットがヴィオラグループと同じ高さ、バスクラとファゴット2、コントラファゴットがコントラバスと同じ高さ、要するにわずか1オクターヴの同じメロディを多くの楽器が合奏するためにモゴモゴ状態に聞こえやすいのである。この曲の中間部は、チェレスタが出てきて、高弦がポルタメントで不気味なスケールを演奏する(しかも頂点はフラジオ)。
また、地底の動機の後、2つめの中間部は管楽器で演奏される重々しい音楽。そしてコントラバスまでポルタメントを演奏する中、重々しい音楽が頂点をむかえる。その後コントラバスは指がつってしまう長いトリルがあり、エンディングへ向かう。とにかくこの曲は、流れがよどんだ中でポルタメント、トリルなどの特殊奏法がちりばめられており、筋力を使う曲である。

次のプロムナードはホルンのソロで静かに演奏される。ヴァイオリンが最後に登場するだけであとはずっと管楽器だけで演奏される。この間にコントラバスは1回目の小休止である。

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