B級名曲グルメ2 バッカナール(イベール)
イベールは、20世紀フランスの作曲家。ドビュッシーの印象主義と新古典主義を融合させた作曲家で、「寄港地」などの作品で知られている。バッカナールは1956年に作曲された曲で、バッカナールとは、古代ギリシャの酒の神バッカスを祀る放埓なお祭りである。
イベールの作品はどこか捕らえどころがなく、作品自体も大味な作品が多いと感じる。同じフランスの作曲家でもドビュッシーやフォーレといった緻密さは感じられない。
このバッカナールも、バーバリズムばりの激しいリズムの曲なのであるがそのリズムがひと段落したあたりから集中力が失われてしまうような感じがする。同じフランスの作曲家でも、サンサーンスの「サムソンとデリラ」の中のバッカナールは音楽的な緊張感が持続されており、この曲のような散漫な印象派全く無い。
とは言っても、この曲の冒頭三分の一は激しいリズムとはずむようなメロディがぐいぐい引っ張って行く強烈な印象が残る曲ではある。
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