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2006年11月 3日 (金)

もうすぐ演奏会part2の3

ブラームスの4つの交響曲で、一番最初に体験したのが、コンサートのメインとなる第1番である。といっても、第2番、第3番は数年前、第4番がつい先々週という事に比べると、第1番は高校2年の時以来、遥か33年前のことである。高校3年のブラ1は、高校の文化祭で体育館での演奏、しかもコンバス2本コントラファゴットなしという、まともとは言えない演奏だったので、リベンジを狙っていたのだが、なかなか果たす事ができなかった。ブラームスがこのシンフォニーを書き出してから完成まで21年もの時間を費やした事を考えると、自分なりにこの曲は33年前から現在まで、気持ちの中で熟成されてきたのである。

第1楽章冒頭のティンパニとユニゾンのドの八分音符の連続が、この曲でのコントラバスの重要性を物語っている。ブラームスのシンフォニーは全てコントラバスに非常に重要な役割を与えられているが、特に第1番の冒頭は譜面だけ見ると簡単だが21年の重みを表現しなければならない。ベートーヴェンの第10交響曲と呼ばれたり、「運命」や「第九」との類似点が取り沙汰されたりするが、間違いなくブラームスの交響曲である。ところどころに罠が仕掛けられておりアンサンブルを難しくしている。第2楽章はブラームス屈指の美しいメロディである。ブラームスの他のシンフォニーの緩徐楽章は憂いを含んだメロディが有名な第3番など単純に美しいメロディでは片付けられない深いものがあるが、ブラ1のそれは美しい。後半はヴァイオリンソロが加わり更に天国的な美を奏でる。

第3楽章はメヌエットでもスケルツォでもない独特の楽章である。トリオのメロディが戻ってきてゆったりと流れる中、そのまま第4楽章の緊張感あふれる序奏がはじまる。序奏の後は有名なホルンのメロディ、トロンボーンのコラールの後、第9もどきといわれる第1主題が始まる。序奏と第1主題の間が長いのもこの曲の特徴である。

コーダもブラームスの中では最も劇的である。ここでは初めに出てきたトロンボーンのコラールが形を変えて登場し高らかに終結する。ブラームスのシンフォニー中最も長い曲だが全く飽きる事が無い名曲だと、個人的には思っている。この33年間に熟成されたこの曲への思い入れを明日はぶつけて行きたいと思っている。

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